カテゴリー: お知らせ

食の視点から防災を考える!

9月1日(水)は防災の日です。防災の日は1923年(大正12年)9月1日に起きた関東大震災を忘れないように、そしてこの時期は台風が起こりやすいということで1960年に制定されました。そこで、本日の給食は防災の日メニューということで、おにぎり、牛乳、災害が起きた時に炊き出しでよく食べられる豚汁、備蓄品保存されている缶詰を利用した鯖の甘露煮、果物の缶詰の盛り合わせの献立でした。最近は、様々な災害が身近に起きています。ぜひ、ご家庭で、非常時の準備や備蓄品の確認、どのような行動をするかを話題にしてみてください。(9月の給食だよりで防災の日についてやおすすめ備蓄方法として「ローリングストック法」を紹介しています。)

山形新聞「1学級1新聞 読んでみました」のコーナーに東桜学館の取組が掲載されました

東桜学館では、山形新聞さん他のご支援を受けながら、社会の出来事等に目を向けながら情報を読み解く力の育成に取り組んでいます。その中から、1年次 布川裕花さんと堀文仁先生の取組が8月30日の山形新聞で紹介されました。

 

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「届けよう、服のチカラプロジェクト」の取組が山形新聞に掲載されました

東桜祭で行った「届けよう、服のチカラプロジェクト」の取組を山形新聞で取り上げていただきました。

これは、着なくなった子供服を回収し、ユニクロを通じて世界の難民に贈る活動です。東桜学館では、開校初年度から取り組んでおり、今年度もボランティア委員会を中心に校内で呼びかけるなどして数多くの子供服を回収することができました。

今回は、本校の「Sクラブ」をご支援いただいている国際ソロプチミスト東根様からもご協力をいただきました。ありがとうございました。

 

2学期の学館生活にあたり⑦(校長より)

込めた思いを学館生らしく表現し、コロナ禍での東桜祭として、また一つ、東桜学館の新たな歴史を築いた生徒諸君に敬意を表します。

東桜学館で生活していると、学館生の団結のパワーに圧倒される機会は数限りなくあります。その一方で・・・友人関係などで学校生活に生きづらさを感じている人がいないのか、心配になることもあります。

今思えば、私は、中学か高校のいつの頃からか、”一人でいること”に対する抵抗感がなくなったように記憶しています。(もちろん、友人を拒絶していた訳ではありません。)逆に、なんでもかんでもつるんでないとできないことの方がカッコ悪いなと感じていたように思います。

今回、そんなことを思い出したのは、甲本ヒロトさんの次のメッセージを見つけたからです。
※甲本ヒロトさん:ラウンド・アバウト、THE COATS、THE BLUE HEARTS、ヒューストンズ、↑THE HIGH-LOWS↓を経て、現在はザ・クロマニヨンズ、ブギ連のボーカリスト。(Wikipediaより)

「学校に居場所がない子に言ってあげられることはありますか?」という質問に対する甲本ヒロトさんの回答を次に記します。
「居場所あるよ。席あるじゃん。そこに黙って座ってりゃいいんだよ。友達なんていなくて当たり前なんだから。友達じゃねぇよ、クラスメイトなんて。たまたま同じ年に生まれた近所の奴が同じ部屋に集められただけじゃん。」
「趣味も違うのに友達になれるわけないじゃん。山手線に乗ってて、『はい、この車両全員仲よく友達ね』って言われても、『いや、偶然今一緒に乗ってるだけなんですけど』って。友達じゃねぇよ。」
「ただ、友達じゃないけどさ、喧嘩せず自分が降りる駅まで平和に乗ってられなきゃダメじゃない?その訓練じゃないか、学校は。友達でもない仲よしでもない好きでもない連中と喧嘩しないで平穏に暮らす練習をするのが学校じゃないか。だからいいよ、友達なんかいなくても。」
ここで一つ確認したいのは、甲本さんは、友達がいる人を否定しているわけではないということです。クラスに友達がたくさんいて楽しかったり、友達いないけど楽しかったりと、すべてを肯定しているんだろうということです。その上で、友達がいない”ことで人生がつまらなくなることはないよ!と言ってくれているんだろうと思います。
他者は、自分とは育った環境、性格、ものの見方や考え方が異なる存在です。
だからこそ、みんなで力を合わせ、一つのことを成し遂げるのは難しいことであり、尊いことなのだと思います。
「他者は自分とは異なる存在であること」をしっかりと認識し、あるがままの自分を受け入れ、「多様性」と「寛容」の心を大切にできる人になってほしいと願います。

東桜祭2021 点描

 

今回の東桜祭のテーマは ”桜実(みのり)”

2学期のスタートにあたり⑥(校長より)

8月24日の読売新聞に「社会・政治への関心低め」というタイトルで、高校生の国際比較調査の結果(国立青少年教育振興機構による)が掲載されていました。

その記事によると、日本の高校生は、
・インターネットで知り合いとのコミュニケーションはよく行うが、
・社会や政治に関する情報収集や発信は少なめ
との結果が出たそうです。

このことは、今に始まったことではありませんが、次のようなアンケート結果を目にするとやはり残念に思う点があります。

[質問1] 実際の知り合いとのコミュニケーションをよくする
日本:78.0% 米国:69.8% 中国:56.9% 韓国:61.8%

[質問2] 社会や政治に関する情報収集をよくする
日本:13.5% 米国:34.8% 中国:37.6% 韓国:23.1%

[質問3] 社会や政治に関する情報発信をよくする
日本:4.1% 米国:23.5% 中国:21.8% 韓国:14.5%

◎[質問1]について・・・良好なコミュニケーションは望ましいことですが、一方で気になるのは、スマホに依存し過ぎていないだろうか? SNSに縛られていないだろうか? ということです。
「友達から届いたメールにはすぐに返信しないと人間関係が壊れてしまう」といった不安感を持つ人がいると聞きます。それで壊れてしまうような人間関係ってどうなのかな、と感じてしまいます。(そのようなことは、大人になったらあり得ないことです。また、そんな友達は私はいりません。)
◎[質問2][質問3]について・・・東桜学館生は、日本の平均値よりも高いように推測(期待)します。投票権を得たら選挙に行こう!といつも話をしていますが、社会や政治のことは我々の生活に深く関わっている、という認識を東桜学館生は比較的持ってくれていると私は思っています。

 

また、この調査の報告書(概要)では、日本の高校生の特徴を次のように述べています。

・学校行事やクラブ活動への参加意欲は高いが、生徒による自治活動への参加意欲は低い。
・学校外の活動の中では、趣味に関する活動の割合は高いが、米・中・韓と比べれば全般的に低い。
・趣味やアルバイトへの関心は高いが、政策への意見表明や地域の交流活動への関心が低い。
・新聞やニュースをよく見るが、「エンターテイメント」に関心が高く、「政治」「文化」への関心は低い。
・インターネット上で知り合いとのコミュニケーションを「よくする」が、社会や政治に関する情報の収集や発信を「よくする」と回答した割合が低い。
・社会問題を自分の生活に関わることとして捉えているが、政治や社会への参加意欲は低い。

 

この調査について、さらに知りたい方は、次の概要版(pdf)やWebページをご覧ください。

高校生の社会参加に関する意識調査報告書〔概要版〕R0306国立青少年教育振興機構.pdf

https://www.niye.go.jp/about/report_list/18245178760e3af44c9a1c20210706101756.html

2学期のスタートにあたり⑤(校長より)

東桜学館生にとって学業は重要です。そして、学業を課題に挙げる人は数多くいるでしょう。

それが、心のバランスを崩すようなレベルまで達することがないよう私は願っています。

先生方からも言われていると思いますが、本来、成績は人と比べて評価するものではありません。あくまでも目安として、順番や偏差値などを指標や目標とすることは悪いことではありませんが、それに縛れてはいけません。

それでは何を指標にすればよいのでしょうか。
私が皆さんによく話をするのは「昨日の自分を超えましたか?」ということです。つまり、「今日の自分は、昨日の自分と比べてどんなところが成長しましたか?」ということです。
授業や部活動、家庭学習など、日々何かに取り組んでいれば、昨日よりも必ず成長している点があるはずです。成長期にある10代の皆さんならなおさらです。それをしっかりとメタ認知して自分を評価できる人になってほしいと思います。

例えば、大学入試を前にした人たちに私が話をする際は、偏差値や順番などという話は一切しません。それは、あくまでも目安であり、問題の本質ではないからです。

それでは、受験生にとって問題の本質は何かというと、例えば、教科書の内容をどの程度身に付けているか、取り組もうとしている問題集の問題をどの程度解けるようになっているかです。それを明確に答えられるようにすることが大切です。
それは、なぜかというと、勉強は、自分がわからないことをわかるようにしたり、できないことをできるようにしたりすることだからです。
そのためには、自分のわからないところ、できないところを自分で自覚する必要があります。(他者からの指摘により、それを自覚するという方法もありますが、自分でそれを自覚できた方がより主体的だと思います。)

以上のような視点で、常に「昨日の自分を超えていけ!」を合言葉に日々の取組を振り返り、自分の成長を実感できるようになってくれることを期待します。

 

2学期のスタートにあたり④(校長より)

今回の内容は、以前、始業式で触れた内容です。

東桜学館は、国際理解教育や外国語教育に力を入れています。言い換えれば、異文化理解教育に力を入れていると言ってもいいでしょう。

ところで、異文化理解とはなんでしょうか?
外国の文化を知ること、まずは自国のつまり日本の文化を知ること、など様々な視点があると思います。

私が、皆さんにこれまで、異文化理解の入り口として話をしてきたのは、かつて山形県の教育委員会委員長をされた石坂公成(いしざかきみしげ)先生の講演をお聴きした際の内容です。(石坂先生についての詳細は検索してみてください。石坂先生は、文化勲章を受勲された著名な免疫学者です。)

その中で、石坂先生が、米国の幼児教育で大切にしていることをこのようにおっしゃっておられたのを印象深く覚えています。

「米国では、まず『他者は自分とは異なる存在であることをしっかりと認識すること』を教えます。」

人種やルーツが多様な米国だからこそ大切にしていると考えることもできますが、一方で「他者は自分とは異なる存在であること」はあたり前のことでもあります。
しかし、日本では、所謂「同調圧力」という言葉に象徴されるように、理屈としては人は皆それぞれ異なることをわかっていながらも、多くの人が他の人と同様であることを望み、違っているとそれを排除するような行動をとったり、誹謗や中傷を浴びせたりする現実があります。

まずは、他者は、自分とは育った環境、性格、ものの見方や考え方が異なる存在なのだということをしっかりと認識したいものです。
だからこそ、みんなで力を合わせ、一つのことを成し遂げるのは難しいことであり、尊いことなのだと思います。
そして、そのために我々はよりよいコミュニケーションのあり方を日々身に付けようとしているのだと思います。

また、他者は自分とは異なる存在であることを認識すると、他者に対して「寛容」の心も生まれてくるのではないでしょうか。

SNS等によって他者を誹謗、中傷してはいけないということは誰もが認識していることだと思います。
ただ、ここで皆さんに自分自身を振り返ってほしいのは、もしかすると、自分は誹謗や中傷だと認識しないまま、そのような行為をしている場合もあるのではないかということです。それは、自分自身の知識や理解が不足しているためであったり、想像する力や物事を客観視する力が不足しているためであったりするかもしれません。(だからこそ、メタ認知能力や批判的思考力を身に付ける必要があるのです。)

考え方がはっきりしていることは、一見よいことのように感じますが、その考え方が偏ったものの見方になっていたとするとやっかいです。
したがって、成長期にある皆さんには、一つの考え方に固執するのではなく、物事の捉え方は千差万別であるという前提で、様々な考え方を吸収し、その上で最適解を見つけていってほしいと思います。

そして、「他者は自分とは異なる存在であること」をしっかりと認識し、「多様性」と「寛容」の心を大切にできる人になってほしいと願います。

最後に、金子みすゞさんの有名な詩を一つ掲載して終わります。

「私と小鳥と鈴と」 金子みすゞ 

 わたしが両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥はわたしのように、
地べたを速くは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴る鈴はわたしのように
たくさんなうたは知らないよ。

鈴と、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。

2学期のスタートにあたり③(校長より)

2学期のスタートにあたり、”生徒諸君へ伝えたいこと”の3回目です。

始業式では、スケートボードの岡本碧優(みすぐ)選手を海外選手が讃える写真を提示して話をしました。どのような内容なのかについては、次のネットニュースを参照してください。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0a97083db715048f9d86d9fa35adf358e9534430

【Twitter】では、「選手の皆さんのチャレンジする姿、励まし合う姿、讃え合う姿眩しかったですね」「海外の選手にこんなに讃えられているのは彼女の挑戦がリスペクトされた証だよね」といったつぶやきが見られました。

元柔道世界女王の山口香さんは、出演したTV番組の中で、このシーンを「新しい風かなと思いました。国とかメダルとか、そういうものを超えてチャレンジすることへのリスペクト。」と称賛されたそうです。https://news.yahoo.co.jp/articles/83325cd3fdae14f03907bc4050439efe2cd88436

私は、平昌五輪スピードスケート女子500mにおいて、小平奈緒選手が世界記録保持者で五輪2連覇の女王・李相花(イ・サンファ)選手との勝負を制したあと、2人が互いの健闘を讃え合う姿をふと思い出しました。https://number.bunshun.jp/articles/-/847045

残念ながら、今回のオリンピック期間中には、選手に対する差別や偏見、誹謗中傷などの記事を目にしました。オリンピックに限らずですが、差別や偏見ではなく、お互いへのリスペクトが溢れる世の中になっていってほしいものです。