SSH関連カテゴリー: 活動報告

R04 後期第1回校内東京大学金曜講座開催

10月7日(金)に,後期(冬学期)の、校内で視聴する第1回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は「次世代のコンクリート~植物性コンクリートから宇宙での建設まで~」と題し、酒井雄也先生(東京大学 生産技術研究所・准教授)がご講演くださいました。中学1年生3名、2年生2名、3年生3名、高校1年次26名が大講義室で視聴しました。「コンクリートなんてほとんど全部一緒だろ、という考えでいましたが、今回の講義を通してコンクリートには様々な種類があることを学びました。一番驚いたのが『食べられるコンクリート』です。(高校1年Aさん)」のように、多くの驚きと学びがあったようです。次回の開催は14日の「ゲーテと医学 文学研究からの科学史アプローチ」です。

第5回東桜サイエンスラボを実施しました

2022年7月23日㈯(コース1,3,4)、8月6日㈯(コース2)本校において地域の小中学生を対象とした親子実験教室「東桜サイエンスラボ」を行いました。

コロナウイルス感染症が収まらないため、昨年同様に受講者を限定して実施しました。39組78名ほどの小学生とその家族の方が参加してくださいました。本校中学・高校の探究部員もティーチングアシスタント(TA)として参加し、実験の補助をしました。

実験教室は次の4つのコースです。

 

コース1:気圧を感じよう(真空中の食べ物の姿は?などの真空実験とポンポン船を走らせます。)

コース2:身近なもので発電しよう(身の回りにある物を用いた簡単な電池作りと様々な反応を行います。)

コース3:化石レプリカを作ろう(化石標本から型を取り、本物そっくりな化石レプリカを作ります。)

コース4:水棲昆虫を観察しよう(講座の中で、各自で白水川へ移動していただきます。川に入り、生き物採集を行い、種類や数を調べることで川の性質を判定します。)

 

オープニングは探究部で開会行事と演示実験です

    

コース1 TAと一緒に作業をしています      ポンポン船動け!

    

コース2  蓄光アクセサリーを作っています

      

コース3 化石の型を取っています          TAも手伝って石こうを流し込みます

    

コース4 あいにくの小雨の中白水川で採集しました   実験室で水生生物の観察です

    

【参加者の声】

・中高生が親切に教えてくださり、うれしかったです。難しい内容でしたが楽しく学ぶことができました。(コース1・保護者)

・先生の説明がわかりやすかったので、楽しんで実験をすることができた。高校生のTAさんがやさしかった。電池はすごい。(コース2)

・化石の事についてよく分かった。これからもほかの事を調べたりしていろんな事を知りたい。(コース3)

・今回のサイエンスラボに参加してみて、白水川の水質環境を知ることができてよかったです。また、水生昆虫についての興味を持ちました。(コース4)

 

【TA生徒の声】

・人に理解してもらえるとうれしいとあらためて思います。人にどう理解してもらえるか工夫は難しいと思った。(高校生)

・休憩時間や準備の時間に役割分担をスムーズに決める事が出来たのでよかった。また、困っていそうな人に積極的に声をかけられた。(高校生)

・人と話すことでコミュニケーション能力が成長した。楽しかった。また、来年もTAをやりたい。(中学生)

・参加した小学生が知らない生き物やめずらしい生き物を見つけて楽しんでいたので、自然を守り、自然とふれあうことで科学への関心を高めてもらう活動を続ける責任を感じた。(中学生)

令和4年度SSH生徒研究発表会に参加しました

令和4年8月3日(水)と4日(木)に、兵庫県神戸市の神戸国際展示場にて行われた「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会」に高校3年の3名の生徒が参加しました。今年度も昨年度と同様に万全の感染症対策を講じ、国内約220校が一堂に会した発表会となりました。

本校からは、『セルロースを用いた天然由来の食品包装用紙の作成』について研究していたチームが参加しました。生徒たちは、校内での発表のみならず、東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会や他県のSSH校における成果発表会などで経験を積み、その都度助言を頂きました。また、本校と連携協定を結んでいる山形大学理学部の栗山恭直教授の協力もいただき、研究を深めてきました。

当日は、ひっきりなしに聴衆の方がいらっしゃり、ソーシャルディスタンスを保ちながらということもありましたが、様々なアドバイスや講評をいただきました。

また、代表生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質疑を交わしていました。

  

国際英語プレゼンテーション大会(START2022)を開催

7月21日(木)の午後、東北では初の国際英語プレゼンテーション大会(START2022; ST(udy) A(ssembly)(of) R(esearch) (at) (T(ouohgakkan)の略)を山形県教育委員会の後援のもと、本校が主催し、オンラインと対面のハイブリッド形式で行いました。

高校在学中に行った個人やグループの探究・研究活動の内容を英語で発表(10分間)だけでなく質疑(他のチームからと審査員から質問される)を行い審査する形式で、本校の他、SMKAコタキナバル中等学校(マレーシア)、ノーンヒンウィッタヤコム中等学校(タイ)、静岡北高校、一関第一高校、横手高校、安積高校、米沢興譲館高校、山形東高校、鶴岡南高校、酒田東高校が参加して、分野ごとに4つの会場に別れて発表と質疑応答を行いました。審査員は東北大学、宮城大学、宮城教育大学、山形大学、東北公益文化大学の先生方が協力してくださり、オンラインによるトラブルもありましたが、好評のうちに終了することができました(事後アンケートでは95%の参加者が満足と回答)。

入賞者は以下の通りです。

ROOM 1
第1位 Application to Record Body Temperature [Sakata Higashi]
第2位 A Study of Ion Formula Writing Using Ion Blocks in Chemistry [SMK Agama Kota Kinabalu]

ROOM 2
第1位 The habitats of Oryzias sakaizumii and Oryzias latipes [Yonezawa Kojokan]
第2位 Finding New Utilization Pathways for Unused Resources [Tsuruoka Minami]

ROOM 3
第1位 REBOURN JOURNEY Let Foreigners Fall in Love with Tsuruoka [Tsuruoka Minami]
第2位 The Theory of the Introduction of Islam in Malaysia [SMK Agama Kota Kinabalu]

ROOM 4 第1位 POWER A [Asaka High] (写真の発表)
第2位 Hey, why don t you give it a try? Let’s revitalize Yonezawa with ART! [Yonezawa Kojokan]

なお、この大会はSSH第Ⅱ期の企画で、来年は海外の参加校を増やし、実施していく予定です。今回は、コロナ禍にあって、直前に不参加になった高校があったり、3年生は教室からオンラインで視聴することになりましたが、来年度はより生徒たちが満足できる大会にしていきますので、ご期待ください。

Stanford e-Japan報告会と第7回校内東京大学金曜講座

7月8日(金)に,今年度7回目となる東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は講座の前に、Stanford e-Japanで全国から選抜された高校生と共に、英語で大学の講義を受け、議論しながら日米の比較研究を行った清水紘輔君(高校2年次)が最終報告書に書いた内容をプレゼンテーションしてくれました。日本の経済再生を科学技術関連の要素とGDPの相関から分析し、日本の研究者の数が少ないことが経済の発展を妨げているという結果から、研究者を育てる政策の必要性を提言する内容でした。

第7回の東大金曜講座では、「パラアスリートの脳――可塑性と再編能力――」と題し、中澤公孝先生(東京大学 教養学部 統合自然科学科・教授)が、パラリンピアンの脳と脳の代償性反応について紹介し、人間の脳の適応力について考察された講義を拝聴しました。中学1年生9人、2年生3人、高校1年次生20人が視聴し、最後には高校1年次のSH君が質問をして中澤先生から面白い視点だとお褒めいただきました。

1学期の校内視聴は今回で終了になり、次回は9月中旬以降に再開します。多くの生徒の参加を期待しています。

 

R04 第6回校内東京大学金曜講座開催

6月17日(金)に,今年度6回目となる東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は「ワクチンを科学する:『面白い』を楽しみながら『役に立つ』を具現化するには」と題し、石井 健先生(東京大学 医科学研究所・教授)がご講演くださいました。中学1年生17名、2年生1名、3年生1名、高校1年次38名、2年次2名が大講義室で視聴しました。「生物で習った知識しかないままこの講座を受講しましたが、ワクチンにはアジュバンドという自然免疫受容体を活性化させるとても重要なものがあり、RNAとの翻訳のバランスが良いmRNAワクチンというものが近年の発明だということを初めて知りました。ワクチンには値段格差や接種率の格差もあり、世界的な取り組みの可能性について改めて考えました(高校1年Hさん)」など、多くの学びがあったようです。次回の開催が前期の最終回となり、7月8日「パラアスリートの脳――可塑性と再編能力――」です。講座の前には17時よりStanford E Japanでスタンフォード大学の講義を受講してきた、高校2年次の清水紘輔君の研究発表があります。

R04 第5回校内東京大学金曜講座開催

6月10日(金)に,今年度5回目となる東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は「人はなぜ規制に従うのか、従わないのか――法社会学への招待」と題し、ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク先生(東京大学 法学部・教授)がご講演くださいました。中学1年生14名、2年生6名、3年生1名、高校1年次61名が大講義室で視聴しました。「大きな社会的課題の根底には、大衆の意識がとても関係していることを知った。人が規制に従うのか、という課題には、ルールに対する民衆の意識が関係していて、法社会学として、法律と社会との関係が”信頼”や”厳しさ”という要素を含んでいて、いかに大衆の”信頼”を得るのか、またそのために理解される程度で”厳しさ”をどう設定するべきなのかを考えなければいけないことを知った。(高校1年A君)」など、多くの学びがあったようです。次回の開催は6月17日「ワクチンを科学する:『面白い』を楽しみながら『役に立つ』を具現化するには」です。

 

R04 第4回校内東京大学金曜講座開催

5月27日(金)に,今年度4回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「『働かない』働きアリの進化生態学」と題し、土畑重人先生(東京大学 教養学部 学際科学科・准教授)がご講演くださいました。中学1年生15名、2年生4名、3年生2名、高校1年次30名が大講義室で視聴しました。「アリの社会が人間社会における公共財ジレンマにもつながることを学び、一見何の関係もないような小さなアリが、ちょっと覗いてみると私達の経済、細胞とも関係していて、生物学の重要性を実感した(高校1年Fさん)」など、多くの学びがあったようです。次回の開催は6月10日「人はなぜ規制に従うのか、従わないのか――法社会学への招待」です。(講義メモは中学2、3年生と高校1年生のものです。)

R04 第3回校内東京大学金曜講座開催

5月13日(金)に,今年度3回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「焼跡と闇市の時代――石川淳「焼跡のイエス」を読む」と題し、逆井聡人先生(東京大学 教養学部 教養学科・准教授)がご講演くださいました。中学1年生5名、2年生3名、高校1年次17名,2年次1名が大講義室で視聴しました。冒頭の一文の長さ、リズム感、視点を上げて下げる、辞書的な意味と英訳との比較などの解釈を聴き、「今だからこそ気づける内容や解釈があるように、解釈は背景となる歴史や現在の状況を照らし合わせて読むことで、自分の解釈や新しい発見をすることができるということを知れた(高校1年)」学びを得たようです。次回の開催は5月27日「『働かない』働きアリの進化生態学」です。

 

R04 第2回校内東京大学金曜講座開催

5月6日(金)に,今年度2回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「不思議の国ロシア」と題し、小泉 悠先生(東京大学 先端科学技術研究センター・専任講師)がご講演くださいました。ウクライナ侵攻のニュースの影響もあったのか、ゴールデンウィークの狭間にも関わらず、中学1年生13名、2年生8名、3年生8名、高校1年次58名,2年次1名が大講義室で視聴しました。「大陸が繋がっているから文化の区切りも絶対的ではない」、「北方領土の問題がなぜ進まないのかがわかった」、「プーチン大統領の発言などを根拠にした世界観を学ぶことができた」など、多くの生徒が世界観・価値観が変容するような学びを得たようです。次回の開催は5月13日です。