SSH関連カテゴリー: R03年度

後期第3回校内東京大学金曜講座開催

10月22日(金)に,今年度後期3回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「汚染を可視化し環境を守る ―環境化学の世界へようこそ―」と題し、堀まゆみ先生(東京大学 教養学部附属教養教育高度化機構・特任助教)がご講演くださいました。高校1年次13名,中学3年生2名,2年生3名,1年生2名が参加し,主にフィールドワークを中心とした環境化学と化学だけの知識では収まらない研究の奥深さを学べたようです。

<生徒の感想から>

1つのわからない事象について研究して,その結果からまた研究を発展させて,またその結果から研究を発展…というように,どんどん繋がっていく学問で面白いと思った。また,多くの学問や要素が環境化学には関わっていて,色々な人の「得意」を用いることができる学問であることがわかり,環境に以前から興味があり,理系分野に自信のない自分でも活躍できる道なのかもしれないと思った。(中学2年生)

今日詳しく説明して頂き,特にすごいと思ったのが六価クロムについての研究で,雨が降ると必ず公園に採水しに行って,日々の忙しさの中でも調査をし続けたというところです。また,50mm以上の雨が降ると,ある公園に六価クロムが発生するということを解明したり,それを環境局に報告するのもかっこいいと思いました。(中略)生物は環境からの影響を受けやすいという話は聞いたことがありましたが,実際に魚を捕まえているのを見ると,その現実を実感しました。(高校1年次S.S.さん)

後期第2回校内東京大学金曜講座開催

10月8日(金)に,今年度後期2回目の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「法学入門」と題し、小粥太郎先生(東京大学 教養学部 教養学科・教授)がご講演くださいました。高校1年次28名,2年次2名が参加し,実定法学の特性から具体的検討を行う講義を聴いて,多面的に個々の事例を考えることの重要性を学べたようです。

<生徒の感想から>

法律を学ぶことは,どうすれば人を正しく守り,平等な世の中を作ることができるのかを知ることだと思っていた。今回の講座で,実例を見ながら考えたことで,”平等”にも様々な観点があって,より多面的な視点をもった上で,互いの権利を守る方法の最適解を求め続けることこそ,法律を学ぶ一番の意義であり,難しさであると感じた。(2年次 Y.K.さん)

これまで法学というときちっとした決まりが積み重なって出来ているものだと思っていました。しかし今回の講座を受けて,想像していたよりも幅があり,1つ1つの物事を丁寧に判断していく学問なのだとわかりました。学問としての性格として,実戦の面で考えた時に,知識や経験が大切だと仰ったことが心に残りました。(中略)唯一の正解というものはないけれど,なるべく正しい解決に近づくようにしていくために判断していく,という点がとても面白く感じました。日常生活の中でも答えを出せないような問にどう公平な答えを出すとよいのか悩むことが多いので,この機会にもう一度考えていきたいと思いました。(1年時F.U.さん)

後期第1回校内東京大学金曜講座開催

10月1日(金)に,今年度後期最初の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「第二の地球探しの現在と未来」と題し、成田憲保先生( 東京大学 教養学部 学際科学科・教授)がご講演くださいました。視聴するための会場が会議室であったため、今回は高校1年次にほぼ限定した開講となり、29名が参加しました。系外惑星研究の最新情報を知ることで、様々なことに気づいた時間となったようです。

<生徒の感想から>

2009年までには太陽系外惑星は数百ぐらいしか見つかっていなかったのに、ケプラーの打ち上げをきっかけに数千の星を見つけられるようになって、技術の発展のスピードに驚いた。今回の講演で驚いたことはたくさんあったが、一番学んだことは、一つの分野だけでは研究できず、視野を広げ、分野の枠を超えた研究によって新しいことがわかることを感じました。自分の専門、決まったものだけしか考えないことは、何かを見つける事に繋がらないとわかりました。研究が世界で協力して行われていて、やはり英語は大事だと思いました。(S.Y.さん)

今回の講座を受けて、現在の第2の地球探しがどのような状況なのか詳しく学べました。惑星をどうやって見つけるのかもわからなかったのですが、「視線速度法」「トランジット法」などの見つけ方があり、具体的にどのようなことがわかるのか、どのようにして判別するのかなどを知ることができました。また、ケプラーやTESSなど、惑星を見つけるための優れた点と問題点も詳しく知ることができて、とても面白いと感じました。特に、印象に残ったのは、ケプラーが使われ始めて、4ヶ月で12351個もの新しい惑星を見つけたと言うことです。宇宙にはまだまだ未知の惑星などがあることを感じました。また先生がMusCATと言う観測装置を作っている場面で、仲間の人たちと一緒に自分の手で組み立て、小規模なスペースで作り上げている場面を見て、自分の手で身近な場所から宇宙とつながる装置を作っていることがすごいと思い、難しそうだった宇宙が身近に感じられました。(S.A.さん)

Nonghinwittayakom School (Thailand)との交流開始式を行いました

本校は,ユネスコスクールのネットワークを通じ,タイ王国のルーイ県ノーンヒン郡(タイの東北部)にあるノーンヒンウィッタヤコムスクール(Nonghinwittayakom School, https://www.nonghinwit.ac.th/index.php)との交流をしていくことになり,その交流開始式が9月24日(金)に行われました。両校の校長式辞の後,それぞれの学校の説明,タイ舞踊と花笠踊りの披露があり,生徒会役員紹介,質疑応答と,約1時間のオンライン交流となりました。コロナの影響で相手校の生徒は各家庭からの参加ではありましたが,多くの生徒の参加もあり,今後の交流が期待できる開始式となりました。

本校の紹介は前生徒会長の青柳匠朗君がPowerPointを用いてタイ語を織り交ぜた英語で行い,花笠踊りは本校中学3年生の代表3名が直前に引き受けてくれ,見事に踊ってくれました。

今後はまずEメールでの交流(希望者)から始まり,総合探究の共同研究や現地訪問まで交流を進めていく予定です。

 

「21世紀の中高生による国際科学技術フォーラム」(SKYSEF)に参加

SKYSEF2021(「21世紀の中高生による国際科学技術フォーラム」)が8月17日(火)-31日(火)に今年もオンラインで開催され、本校からは高校3年次の生徒5名が英語によるポスター発表と口頭発表で参加しています。19日に行われたZoomを介した口頭発表には、アメリカ、台湾、タイ、イタリアの高校生が参加し、本校からは鈴木菜々乃さんと山本杏夏さんが2年次に総合探究Ⅱで進めた食べられるストローの研究を、英語で堂々と発表しました。審査員の先生方も英語による質疑の中で、重要な研究と仰って下さり、本校としては、初めてのライブによる国際的な研究発表を成功させることができました。

動画配信によるポスター発表には、井上大地さん、髙橋廣之介さん、田中愛純さんが参加しており、SKYSEFのサイト(https://sites.google.com/view/skysef2021/home)で8月31日までご覧いただけます。

全国SSH生徒研究発表会(神戸)に参加してきました!

令和3年8月4日(水)~5日(木)、神戸国際展示場にて行われたスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会に発表者2名の生徒が参加してきました。今年度は万全の感染症対策を講じ、国内約220校の参加(ポスター掲示のみ含む)による発表会となりました。

本校からは、「紙製ゼンマイの可能性」というテーマの2人グループが参加しました。代表生徒たちは、校内での発表は勿論のこと、外部発表会においても、東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会や他県のSSH校における成果発表会などで経験を積みながら、その都度助言を頂いて参りました。更に、本校と連携体制にある山形大学の栗山教授のご協力をいただき、研究を深めてきました。当初は、紙製ゼンマイの評価方法の試行錯誤などありましたが、最終的には、手製の紙製ゼンマイを活用したミニカーの試作品を完成させ、本発表会に臨みました。

当日は、入れ替わりに聴衆の方がいらっしゃり、ソーシャルディスタンスを保ちながらということもあり、意見交換など苦慮する場面もありましたが、様々なアドバイスや講評をいただきました。

また、代表生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質疑を交わしていました。

 

新潟県立新潟南高等学校「令和3年度 江風SSH成果発表会」にリモートで参加しました!

令和3年7月26日(月)新潟県立新潟南高等学校「令和3年度 江風SSH成果発表会」にリモートで参加させていただきました。江風SSH成果発表会は、新潟県立新潟南高等学校が平成15年度の文部科学省「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」研究開発校の指定 以来、平成30年度から第4期目の指定を受け、研究開発の一環として取り組まれている発表会です。感染症拡大の最中、新潟南高等学校様のご厚意でリモート参加の機会をいただきました。今回は、本校を代表して8月に行われる全国SSH成果発表会に参加する高校3年次生が2人参加しました。今年度になり、他校生徒との初めての発表会に加えて、機器操作が不慣れであったりと苦労は尽きませんでしたが、参加した生徒たちは新潟南高等学校の生徒の皆さんとの質疑応答などの交流を楽しみ、有意義な時間を過ごしました。新潟南高等学校の皆様、貴重な機会をいただき本当にありがとうございました。

第4回東桜サイエンスラボ

令和3年7月22日(木)本校において、地域の小中学生を対象とした親子実験教室である東桜サイエンスラボを行いました。1年ぶり4回目の実施です!

感染症対策をとっての実施のため、一昨年よりも受講者を減らしての実施となりました。当日はおよそ32組64名ほどの小学生とその家族の方が参加してくださいました。本校中学、高校の探究部員などもティーチングアシスタント(TA)として参加し、地域の方々と触れ合いました。実験教室は以下の4つのコースです。

コース1…気圧・水圧を感じよう!(物理:真空中の食べ物の姿は?などの真空実験と浮沈子作り)

コース2…身近なもので発電しよう!(化学:身の回りにある物を用いた簡単な電池作りと様々な反応)

コース3…化石レプリカを作ろう!(地学:化石標本から型を取り、本物そっくりな化石レプリカを作り)

コース4…水棲昆虫を観察しよう!(生物:白水川で生き物採集後、種類や数を調べることで川の性質を判定)

 

オープニングは、探究部による挨拶と演示実験です!

 

 

 

 

 

 

 

コース1 マシュマロおばけに大興奮!     浮沈子作成

 

 

 

 

 

 

 

コース2 手作り電池完成!          蓄光アクセサリーは光るかな!?

 

 

 

 

 

 

 

コース3 化石レプリカ作り!

 

 

 

 

 

 

 

コース4  白水川にて採集!         実験室に戻って調査!

 

 

 

 

 

 

 

【参加者の声】

・なんでそうなるのかわかることができました。また、浮力の仕組みなども知ることができたので家でも活用してみたいと思いました。(物理)

・普段知れないようなことがわかった。ものの性質について、よく知れてとても楽しかったです。(化学)

・化石を見るのが初めてだったので、まずは見れてうれしかったです。家で作ったレプリカをかざります。(地学)

・久しぶりに川に入って楽しかった。川にはたくさんの昆虫がいて、もっと生物について知りたいと思いました。近所の川でも調べてみたいです。(生物)

・子供と一緒に実験をする機会は普段ないため、大変貴重な時間となりました。子供が興味を持ちやすい内容で、TAの生徒さんと一緒に進めることができてよかったです。(保護者)

【TA生徒の声】

・科学を一緒に体験するのが楽しかった。しっかりとした事前の準備をする大切さも感じました。(高校生)

・自分の説明が、相手に理解してもらえることがうれしかった。来年ももっと工夫して頑張りたい。(高校生)

・人に話しかけるのは緊張したが、一緒に楽しみながら実験できて自分も知らないことを学べて楽しかった。(中学生)

・先生を支える役割だったが、積極的にアドバイスをしたりして、場の雰囲気を楽しいものにするのが重要だと感じました。(中学生)

SSH通信 第12号

 

 

 

 

 

 

第9回校内東京大学金曜講座開催

7月16日(金)に,今年度前期最後の東京大学「高校生と大学生のための金曜特別講座」を校内で視聴しました。今回は「不平等の社会学:データから社会を考える」と題し、橋本摂子先生( 東京大学 教養学部 教養学科・准教授)がご講演くださいました。終業式当日だったにもかかわらず、中学1年生6名、2年生11名、3年生3名、高校1年次31名、2年次生5名の56名が参加しての開催となりました。ジニ係数を初めて知った生徒も多く、そこから結果としての不平等を読み取れること、また日本国内の男女間での大学進学状況など、多くの学びを得たようです。本講座は9月後半に冬学期が始まりますので、また多くの生徒の参加を期待しています。

<生徒の感想から>

完全平等が必ずしも良いとは限らず、競争の結果ではなく、競争条件を平等にすることが大切だということ知った。機会不平等というものは確かに日常生活で感じることがある。私たちなんて、まさしく影響を受けている。山形は首都圏に比べると様々な機会が制限されている。そう考えると、東桜学館は山形の中では充実している学校だと思う。また、現状と期待が一致しない場合、ジェンダー不平等等を認めてしまうなどの葛藤調節機能は私は機能させたくないと思った。(1年次 N.M.さん)

聴くことが出来て良かった講義でした。データやグラフから読み取れる情報の多さに驚きました。私はずっと日本の社会の仕組みに興味があったので、学ぶことができて良かったです。また、政治上の出来事への関心が、女性の方が低いという情報を見て、私自身も無意識にジェンダートラックに陥っているのかな、と思いました。身近なことも全て格差につながっているのかもしれない、と感じたので、これからはもっと周囲を見て行動したいと思います。(2年次 M.Y.さん)