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英語ディベート全国大会3位で国際交流大会へ!

12月24日、25日の二日間オンラインで行われた第8回PDA高校生即興型英語ディベート全国大会2022に本校のESS部(高校2年生冨樫 美羽さん、清水 紘輔君、安達 千莉さん)が出場し、3位決定戦の末、3位に入賞、清水 紘輔君がベストPoint of Information(POI)賞を受賞しました。POI賞は対戦相手のスピーチの途中で質問を出し、返答を貰う行為で、良い質問を多く出した選手が貰える賞です。(最後の写真のように、右手で挙手し、左手でカツラを抑えるイギリス議会の昔の伝統がPOIのポーズとして使われています。)

即興型のディベートは論題が発表された後、15分間の準備時間があり、その後各チーム3名ずつが賛成・反対の立場で聴衆を説得する試合形式です(下図はPDAから引用http://pdpda.org/pdpda/wp-content/uploads/2022/03/pdadebaterule_2022.pdf)。

初日はRound 1が熊本高校、Round 2が福岡県立香住丘高等学校、Round 3が青森高校、Round 4は熊本県立八代高等学校と対戦し、全勝で予選順位4位(勝ち負けだけでなく、内容と表現による個々人の点数が合計されます)となりました。二日目は予選順位ベスト8による準々決勝のトーナメントで、予選5位の筑波大学附属駒場高等学校(東京)に勝ち、準決勝で聖光学院高等学校(神奈川)に敗退しました。国際交流大会参加がかかった3位決定戦は神戸大学附属中等教育学校(兵庫)と対戦し、ジャッジの投票が割れる接戦でしたが勝利をおさめることができました。

第8回PDA高校生パーラメンタリーディベート世界交流大会(PDAWC2023)は2023年1月20日(金)~21日(土)にオンラインで行われます。日本代表として、さらなる活躍を期待しています。

 

全国高校生英語ディベート大会 12位に!

12月17、18日にオンラインで開催された全国高校生英語ディベート大会に、今年も本校のESS部が参加しました。山形県の予選で1位、2位を2年連続で独占した本校のESS部が目指していたのは、ベスト8。というのも、山形県はまだ20位以内に入ったことがなく、最下位争いのチームになることもある、とても厳しい大会なのです。今年度の論題はResolved:That the Japanese Government should abolish the mandatory retirement age systems(日本政府は,定年制を廃止すべきである。是か非か)。これまでに多くの練習試合をこなし、力をつけてきました。3回戦からは勝敗が同じチームとあたるため、1、2回戦を勝って臨んだ試合の相手はベスト8常連の翔凛高等学校でしたが、これも勝利し、4回戦はベスト4常連の大宮高校。残念ながら負けはしたものの、ジャッジの方々からは非常に接戦で良い試合だったとお褒めいただきました。5回戦は作新学院で、これも勝ち、最後の6回戦はベスト8常連の宇都宮高校。「家に帰ってからもこの結果で正しかったのか悩むと思う」とジャッジの方からコメントされる接戦で、惜しくも負けてしまいましたが、最終予選結果は12位! 山形県がベスト16に入ったのはもちろん初めてです。
冨樫美羽(2年)、清水紘輔(2年)、古沢拓眞(1年)、安達千莉(2年)が全試合に出場し、髙橋 駿輔(2年)、星川 心花(1年)がサブとしてデータ準備などで活躍しましたが、高校3年生の先輩も応援に駆けつけてくれるなど、部員一丸となって臨んだ全国大会でした。来年度、再び全国ベスト8の壁に挑みたいと思います。

県高等学校英語ディベート大会で2年連続1、2位を独占!

10月25日(火)に、今年度もオンラインで、論題のResolved: That the Japanese Government should abolish the mandatory retirement age systems.(日本政府は,定年制を廃止すべきである。是か非か。)について、県内10校による県大会が開催されました。本校からはA, Bチームだけでなく、組み合わせの関係で偶数チームにするために、サプリチームを募って参加しました。このサプリチームは部活動はESSではなく、他の部に所属していて、授業でしかディベートをやったことのないメンバーで構成されています。約1週間で論題について学んで準備を行い、初めての対外試合に出場することを目指しました。残念ながら前日の夜に1チームが棄権することがわかり、サプリチームの出場がなくなる事態が発生しましたが、高校教育課のお計らいにより、第5位の予選順位チームとエキシビジョン・マッチを行うことが出来、山形西高校Bチームと試合をすることが出来、勝利をおさめました。ESSのA, Bチームは予選4試合をそれぞれ全勝で勝ち上がり、2年連続で決勝戦を同校対決で行い、結果は否定側のAチームが勝利。3年生も応援に駆けつけてくれ、全国大会出場を一緒に喜びました(3位は米沢興譲館A、4位は山形東A)。昨年の全国大会の悔しさを忘れず、全国大会で上位を目指します。全国大会は12月17、18日、オンラインで行われます。応援をよろしくお願い致します。

なお、今回の審査員長を務めてくださった中央大学矢野善郎先生の講評を下に転載していますので、ご覧いただければ幸甚です。

 

第8回 山形県高校生英語ディベート大会総評・決勝戦講評
――山形県大会にご参加の皆様へ――

10/25に行われた山形県大会,大盛況のうちに終わりましたね。オンライン大会特有の問題,ネットワーク接続などで大変なところもあったとは思いますが,まずはお疲れさまでした。
今年度も審査に呼んでいただいて光栄でした。
私は初回から幸運にも呼んでいただいております。当初より,山形の高校生のみなさんの爽やかで向上心あふれる姿勢に打たれ,私自身元気をいただいておりました。
それだけでなく,近年とりわけ感じるのは,山形県の高校生の英語での議論力,そしてそれを支える先生方の教育力の向上です(実際,昨年山形県から全国大会出場した二校は,すばらしい活躍をされていました)。
今回も,幾つもの学校を審査させていただきましたが,どの学校も最後まであきらめず,チームメンバーと共に,できるかぎり頑張って英語で表現してみようと努力する姿勢が伝わりました。その姿勢は,間違いなく,今後の皆さんの英語との関わりにプラスになっていくでしょう。
また質的にもレベルの高い議論を行っている学校も幾つも拝見できました。とりわけ決勝戦の二チームは,ほかの県の学校にまったく引けを取らないどころか,今回の論題である,定年制廃止について,むしろ他県でもあまり見られない,より現実に即した議論ができていたと高く評価できます。
決勝の東桜学館BチームおよびAチームは,実に論題の本質をよくとらえていました。今年の論題は,「定年制を廃止」するということが法律で決まっている日本の未来を論ずるものです。実際には廃止の後,実際に高齢者が雇用されるのか,雇用されるとしたらどういう雇用形態で雇用されるのか(そのまま正社員を続けられるのか,あるいは非正規になるのか),どのような給与体系になるのか(日本の企業によく見られる年功序列は続くのか),また雇用も終身型が続くのか,流動化するのかなどは全く決まっていません。単純なディベートでは,肯定・否定ともに単に「定年廃止=高齢者が多く働く」という議論で話をしがちですが,山形県大会の決勝ではそうした単純な前提そのものを疑う高度なディベートになっていました。
決勝戦は,3-2で否定側東桜学館Aチームの勝ちとなりましたが,正直申しますと,別のジャッジ構成なら,容易に肯定・否定の勝者が入れ替わるほどの接戦の試合でした。
肯定側に票を入れたジャッジは,とりわけAD1で論じられた,日本の雇用がジョブ型といってより専門化した働き手を流動的に雇用する経済にシフトさせて,全体の賃金の平均が上昇する,またAD2 社会福祉(とりわけ年金制度)の崩壊が食い止められる。こうした議論が十分ディフェンスできているとして票を入れました。否定側からのアタックもたいへんよかったですが,ディフェンスで具体的エビデンスを挙げながらこのままでは社会保障が崩壊するということを説得力ある形でまもられており,高齢者雇用はそれに一定の歯止めをかけるということが論証できていましたので,とりわけAD2が強いと評価されました。
否定側に入った票では,そうした二つの変化が起きるということに疑問を持ち,DA1 高齢労働者の事故(肯定票では,事故がそれほど深刻でないなどのアタックでそれがかなり小さいDAと評価しました)や,DA2 高賃金である高齢者を雇う企業への負担がより大きいと考えました(肯定票では,企業がそうした高齢者に高賃金を払う体系を長く続けることは考えられないという肯定アタックの疑問が返答されていなかったのでAD1より小さいDAと評価しました)。
いずれにせよ立論も両チームともユニークでかつ英語も上手であり,アタックが両チームとも大活躍し,ディフェンス・サマリーも相当な仕事をできていた試合であり,山形県大会のレベルの高さを象徴した試合となりました。

あらためて優勝・準優勝の東桜学館AチームおよびBチームおよび3位となった米澤興譲館のみなさまおめでとうございます。東桜学館をはじめ,全国大会に出場する山形県から学校の皆さん,どうかお互い練習を重ね,ぜひ年末に大暴れしてください(大活躍,期待と言うより,エビデンスに基づいて予想しております)!
もちろん実際には参加された皆さん全員に活躍「よく頑張った。おめでとう」と言いたいです!そして参加された生徒の全ての皆さんが,この活動を通して得た学びによって,将来にわたってそれぞれの社会で大活躍して下さることを疑っておりません。
この場を借りて,参加された生徒の皆様,審査・指導にあたられた先生方,とりわけオンラインでの運営にあたられた教育委員会の先生方のご尽力に敬意を表しつつ,未来ある山形県の高校生が活躍する場に関わることができたことに,あらためて御礼申し上げます。

2022年10月26日
HEnDA審査委員長・中央大学教授  矢野善郎

 

第3回 高校生英語パーラメンタリーディベート連盟新芽杯で10位に!

6月12日(日)に本校のESS部が一般社団法人 日本高校生パーラメンタリーディベート連盟(HPDU of Japan)が主催した即興ディベート大会に県勢として初出場しました。この新芽杯の即興型のディベートは、論題が発表されてから30分の間にインターネットなどは使わずに準備をして戦うディベートで、イギリスの議会を模し、Prime Ministerの側とOpposition側に分かれ、3人1チームで行います(帰国子女の出場制限もなし)。2年生安達千莉さん(1st speaker)、清水紘輔君(2nd speaker)、髙橋駿輔君(2回戦の3rd speaker)、冨樫美羽さん(1、3回戦の3rd speaker)が参加しました。全国から集まった58チームで3試合行い、本校は1試合目相模原高校、2試合目湘南高校に勝ち、3試合目に栄光学園に僅差で敗退(ジャッジのコメントから)しました。即興型ディベートでは、勝敗だけでなく、個々人の試合に対する貢献度でポイントが計算されるため、全チームの順位が出ますが、本校の最終結果は10位となりました。この結果に満足することなく、さらに飛躍してくれることを期待しています。