11月22日(日)に第10回全国中学生英語ディベート大会がオンラインで開催され、3年生7名が参加しました。今年は全国から30校の出場があり、各チームが4試合行いました。東桜学館中としては昨年にひき続き2回目の出場となりましたが、初の勝利をあげることができました。しかも、勝利をあげた試合は、事前に提示されたテーマのものではなく、その場で提示された即興のテーマについての試合でした。日本のトップレベルの中学生との試合と交流を楽しむことができました。
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11月16日(月)の放課後、台湾のIT(デジタル)大臣オードリー・タン氏と高校生による「近未来の教育について考える」シンポジウムが開催されました。これは、熊本県立熊本高等学校がWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)九州地区事業連携校とともに開催したものです。
本校では高校1年次有志十数名が、九州7県7校の高校生の質問、タン氏の回答という形で進められたシンポジウムのようすを視聴しました。(最後の質問は、全国260校から出された質問の中から投票で選ばれた質問でした。)
16歳で起業し「世界の頭脳100人」にも選出された希代の天才の生の声、そして、何よりタンさんの人としての在り方にも触れる機会としてたいへん貴重な時間になりました。
タンさんは、高校生のさまざまな質問に対して一つ一つ丁寧に回答されておられました。ここではその中からいくつかをご紹介します。
Q:タンさんが生きていく中で信念とされていることはなんですか?
A:大好きな詩人のレナード・コーエン(Leonard Cohen)さんの「万事には裂け目がある。裂け目があるからこそ、そこから光が差し込むのだ」(There is a crack in everything and that‛s how the light gets in.)という言葉を信念にしています。
Q:AIは、文明の進展にどの程度貢献できるでしょうか?
A:私は、AI(Artificial Intelligence)を、Assistive Intelligence(アシストする知能)、つまり、人間の手助けをするためのもの、あるいは、できるけど人間がやりたくないことを代わってやってくれるものと考えています。同じような例として「火」をあげることができます。もともと食べられるものを、火に通すことによって食べやすくしたり、消毒したり、保存しやすくしたりすることで「火」は文明に貢献してきました。しかし、扱いを誤れば人間に悪影響が及びます。AIも同様です。どのように扱えばよいのかを考えられるようにすること、そしてそのための教育が大切です。
Q:私たち高校生はこれからの社会で改革を起こしていく立場にあります。タンさんは誰も挑戦したことがない改革に取り組む際、”失敗したらどうしよう”という不安に対してどのように対処していますか?
A:完璧だったら何も言うことはありませんが、失敗があるからこそほかの人との交流が生まれます。自分よりいい知恵を持っている人からは、それを拝借すればいいのです。失敗は怖くありません。若い皆さんには早めに失敗し、それを表(おもて)に出すことをお勧めします。失敗が新しいことを創り出すきっかけになるのです。
Q:16歳で起業する際、必要な知識を独学で学ばれたとお聞きしましたが、どのように学ばれたのですか?
A:社会的に解決すべき課題がどこにあるのかを探すところからスタートしました。私の場合は、家の不必要なものを、どのようにして必要な人に提供するかという課題の解決を考えました。その方法としては物々交換、オークションなど様々な方法が考えられますが、需要を探すことが最も大切です。そして、必要としている人の意見をよく聞き、失敗を重ねながらよりよいものに変化させていくことが重要です。
Q:プログラミングの第1線で必要とされる人材になるためにはどのような能力が求められますか? また、私たち高校生は何から始めればよいでしょうか?
A:プログラム・デザインと言われるように、プログラミングでは「デザイン思考」を身に付けることが大切です。デザイン思考では、問題を解決するために、まず使う人たちの意見を集約し、そこから共通の価値を見い出して解決方法を考えます。その方法は、自分がはじめに考えたアイデアとは違っているはずです。つまり、異なる考えや意見を持っている人と協働で開発していくことが大切なのです。日常生活の中でマンネリ化していることでも、ちょっと方法を変えることによって楽しくなったりすることがあります。そのように、新しい生き方を考えていくことを繰り返していくとデザイン思考が身に付いてくると思います。
最後の質問に対するタンさんの回答の内容は、東桜学館が取り組んでいる未来創造プロジェクトの基本的な考え方の一つである「デザイン思考」についてでした。
台湾デジタル大臣「唐鳳」を育てた教えと環境 ~天才をつくった恩師の言葉と両親の教育~(東洋経済ONLINE)
台湾のIT担当大臣オードリー・タン氏とは(案内リーフレット等から)
生後8ケ月で言語を話し始める。8歳から独学でプログラミングを学び始める。小中学校では転校を繰り返す。12歳、コンピュータで※Perlを学び始める。14歳で中学校を退学する。その後、プログラマー・ホワイトハッカーとして台頭すると、16歳でインターネット企業を立ち上げ、19歳で米・シリコンバレーでも起業する。24歳、Perl6の実装Pugsを開発、普及活動に尽力。米AppleでSiriの開発に携わる。トランス・ジェンダーであることを公表し、名前も「唐宗漢」から「唐鳳」に改名(英名:オードリー・タン)とした。
アメリカのApple社顧問に就任するが、33歳でビジネスの世界からリタイアを宣言する。35歳の時、史上最年少の若さで蔡英文政権にIT大臣として入閣し、IQは180超とも言われている。
新型コロナウイルスが蔓延する台湾で、マスク在庫がリアルタイムで確認できるアプリ「マスクマップ」を開発し、その対応が絶賛された。
※Perl:ラリー・ウォールによって開発されたプログラミング言語である。 実用性と多様性を重視しており、C言語やsed、awk、シェルスクリプトなど他のプログラミング言語の優れた機能を取り入れている。 ウェブ・アプリケーション、システム管理、テキスト処理などのプログラムを書くのに広く用いられている。(「Wikipedia」より)
10月22日(木)に本校を会場に県英語教育研究会北村山支部授業研究会が行われました。当日は、上智大学から和泉伸一教授を助言者としてオンラインでお迎えし、山口和彦先生が指導する3年A組の英語の授業が公開され、地区の中学校の英語の先生方や参加を希望された高校の先生方が参観しました。授業後には、参観された先生方による英語教育の進め方についての意見交換を行いました。生徒が笑顔で学んだ1時間でした。
中学3年生が、オンラインでイングリッシュ・アクティビティを実施しました。
5~6人の18班が、東京大学、東京工業大学、慶應義塾大学他の博士・修士課程の留学生ら21人とZoomでつながり、英語でコミュニケーションをとったり、外国人の課題を解決するプレゼンを行ったりしました。
約5時間、英語での活動でしたが、生徒たちはテンション高く取り組みました。慣れてくると、校内にいる教員にも「Excuse me ?」と英語で会話するほどでした。
最後、一生懸命英語で通じ合った留学生とは、名残惜しくお別れし終了しました。
生徒からは、
・完璧な英語じゃなくても、伝えようとしたら伝わった。
・とにかく伝えようとすることが大事。何とか会話になったので安心した。
・単語の準備がないと、質問ができなかったので、対応できるような引き出しを作りたい。
・楽しそうにしていると、相手も笑顔になってくれてよかった。
・文化の違いをもっと学んで、外国の方と関わりたいと思った。
という感想が聞かれました。
将来の実践の場に向けて、今回の経験を英語学習へのモチベーションにつなげていってほしいと思います。
3年生を対象にしたOnline Speaking Training(OST)を7月17日(金)に3年生の全クラスで実施しました。このOSTは、一人ひとりがヘッドセットをつけてパソコンに向かい、それぞれが25分間、海外の人とオンラインで会話する内容です。英語によるネイティブスピーカーとの1対1のスピーキングトレーニングを通して、「英語を聞く・話す能力」を育むことをねらいとしています。この活動は年8回実施予定で、2回目は8月19日(水)に行います。
1月15日(水)に村山市立葉山中学校を会場にして、北村山地区中学校英語暗唱大会が行われました。本校からは1年生の星川心花さん、2年生の吉泉花音さん、清水紘輔さんの3名が参加し、3名とも、堂々と発表してくれました。結果は、2年生の部で清水紘輔さんが優勝、吉泉花音さんが第2位に入賞しました。
株式会社アルクが実施している英語授業改善のための研修であるSherpa事業により、本校では今年度から中学・高校の英語科は東京学芸大学の金谷憲教授をお迎えして研修を行っています。県内初の公立中高一貫として、6年間を見通した、効果的な英語教育を実践していくための研修です。7月に第1回が行われ、授業を金谷教授に参観して頂いたり、検討すべき問題の洗い出しを行いました。2回目の今回は、11月28日の午後から具体的に各学年での課題について検討を行い、29日には共通課題について確認した他、定着を図るための授業方法として、5ラウンドシステムについてもビデオも参考にしつつ研修しました。今後も山形県をリードする英語教育実践校として、研修を日々の授業に活かしていきます。
11月15日に仙台で行われた東北六県の高等学校英語弁論大会に、県大会で1位と2位を受賞した深瀬美希さんと森ありささんが出場してきました。森ありささんが3位を受賞し、山形県勢としては久しぶりに入賞することができました。各県から1位と2位だけが出場する大会だけに、非常に高いレベルの英語スピーチの中での受賞でした。
“Here I Am, Again”
MORI Arisa from Touohgakkan S. H. S.
“Isn’t it unfair for a ‘haafu’ student to participate in an English Speech Contest?”
That’s what I heard myself when I took part in an English Recitation Contest. The moment I heard the voice, all the efforts I had made suddenly turned to dust, and I regretted being there. As you know, ‘haafu’ means biracial and I am one.
My father is a Pakistani who speaks Urdu, the national language of Pakistan, and Japanese. The only language we can communicate in is Japanese. I’ve never been to other countries, not to mention Pakistan. How can it be unfair for me to study English and participate in an English Recitation Contest?
My older sister, on the other hand, has been to Pakistan once, and she told me she had been called ‘a foreigner’ there. Sure enough, we are regarded as “foreign” no matter where we are, and we often wonder who we are. Such identity questions often occur in biracial youth in Japan, and the prejudice hurts us more often than you can imagine. Nevertheless, the attitudes of pure Japanese sometimes confuse me.
Some Japanese are racial purists. For example, Hachimura Rui, Osaka Naomi, and other athletes are mostly admired, but at the same time, it is certain that there are many Japanese people who feel it strange to accept them as Japanese. In fact, many people tweeted they are not Japanese, mainly because they look like foreigners.
On the other hand, other Japanese long for biracial people. This early summer, an advertisement of a kimono shop, Ginza Iseyoshi, was inundated with complaints on the Internet. The poster had a sales copy that read “For those who want to give birth to ‘haafu’ children.” Surprisingly, the copy writer, SHIMIZU Masako, was awarded a new face award for this sales copy by Tokyo Copy Writers Club. The owner of Iseyoshi is also a woman. The two women agreed on the disgusting copy, and the copy writers association awarded it.
This copy insults Japanese parents with biracial children, like my mother, because it implies that they gave birth for their desire to have a biracial child, not as a result of love. This copy insults the parents in Japan who have other cultural backgrounds, like my father, because it implies they can be seduced easily with kimono. This copy insults Japanese women, like you in this hall, because it implies they use Japanese culture to seduce foreign guys. Finally, this copy insults ‘haafu’ in Japan, like me, because it implies we were born by our mothers seducing foreign men with the desire to have a biracial child.
The adoration for international marriage among Japanese people should be looked at with caution. According to a recent survey conducted by the Ministry of Health, Labor and Welfare, the divorce rate of Japanese couples was about 30%, while the one of international marriages was about 60%. This clearly shows how difficult it is to make a happy marriage last regardless of cultural differences.
Now, it is easy for me to understand why my parents had trouble getting married. I’ve heard my grandmother was strongly against the marriage of my parents. It was less common than now for Japanese women to get married to foreign men, especially in rural areas like my hometown. Many people around my parents often shot a skeptical look at my parents. Some people even expressed nasty words to them. All the same, despite the hardships of international marriage, my parents always look happy. Isn’t it amazing? So I asked her why she could get over her hardship. She just smiled and said, “Because I love him.” Just that! If you love someone, it doesn’t matter where he or she was born.
All of this led me to this stage. The irrational adoration or prejudice of Japanese can bring misery, but true desire to know others and love for others can bring happiness.
Now I don’t care if you think it unfair for me to make a speech here. I have something to say to you and I am here. Listen without prejudice, and look at others without wearing colored glasses.
Thank you for listening.
去る9月22日(日)に名古屋の中京大学で開催された、第9回全国中学生英語ディベート大会に、北海道・東北から初めて本校の中学生が参加してきました。論題は”Japanese elementary, junior high and senior high schools should withdraw from school club activities.”です。しかも3回戦は当日発表の即興ディベートも行うというタフな大会で、渋谷教育学園渋谷中学、同幕張中学、筑波大学付属駒場中学など22チームが参加する大会です。初参加ながら17位と健闘し、日本のトップレベルの中学生と試合と交流を楽しんできました。
教育開発出版社が作成している「先進的英語教育」のホームページに、高校2年次生が行っているCLIL授業が紹介されました。興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
リンク:https://www.kyo-kai.co.jp/clil/report/index.html