10月4日(金),後期第1回目となる東京大学主催「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は「生体をモニタリングする装身型生化学ラボシステム」と題し,高井まどか先生(東京大学 工学部 マテリアル工学科・教授)がご講演くださいました。中学1年生が3名,2年生が2名,3年生が1名(体育祭後も残って参加してくれました),高校1年次12名が参加し,大講義室で視聴しました。
「(無痛針など)このような研究は多くの患者さんのためになると思った。グルコースだけではなく,他のバイオマーカーも測れると,多くの情報を見ることができると思った。私は医師になりたいと考えているので,とても興味深く,ためになるおもしろい講演だった(中学1年生徒)」や「高井先生の実験から課題を次々と見つけ出し,様々な対策を考えるところが強く心に残った(高校1年生徒)」など,ウェアラブル・デバイスの開発を通じ,多くのことを学ぶことができたようです。
次回は10月11日,松井 彰彦先生(東京大学 経済学部 経済学科・教授)の「ゲーム理論がおもしろい」を視聴します。奮ってご参加ください。
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
令和6年8月3日(土)から5日(月)にかけて、岐阜県大垣市の岐阜協立大学にて行われた「清流の国ぎふ総文2024」に探究部員を含む高校3年生3名が本校では初めて参加し、発表しました。
本校からは、『熱電変換素子の展性・延性加工による熱電能への影響』について研究していたチームが参加しました。生徒たちは、SS総合探究Ⅱのゼミ活動や探究部の活動の中で研究を重ね、昨年12月の山形県探究型学習課題研究発表会において県優秀賞を受賞し、その後も東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会や他のSSH校における成果発表会などで経験を積み、その都度助言を頂き自分たちの研究をブラッシュアップしてきました。
初日から2日目午前は研究発表を行い、講師の先生方から講評をいただきました。また、参加生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質問をしていました。2日目午後の巡検では「岐阜かがみがはら航空宇宙博物館(通称、空宙博そらはく)」に行きました。こちらは本格的な航空と宇宙の展示を兼ね備えた国内唯一の専門博物館で、実機41機、実物大模型15機の計56機が展示されています。展示ブースでは、地元の高校生による丁寧な説明があり、その後紙飛行機作りのワークショップで楽しみました。最終日は、生徒交流会において、学校オープンの班編成の下で、クイズ大会で盛り上がり、交流を深めました。最後に、岐阜協立大学教授の森誠一氏による「”郷土財”としての生物多様性とその保全」という記念講演で幕を閉じました。来年度は、香川県で全国総文祭が開催されます。本校として、再び参加できるよう、今後も研鑽を積んでいきたいと気持ちを新たにした3日間でした。
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令和6年8月7日(水)と8日(木)に、兵庫県神戸市の神戸国際展示場にて行われた「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会」に高校3年生3名が参加し発表しました。今年度は国内231校が参加した盛大な発表会となりました。
本校からは、『大根の皮に含まれるCNFのより簡単な抽出・解繊方法の検討』について研究していたチームが参加しました。生徒たちは、校内での発表のみならず、つくばサイエンスエッジ2024発表会や他県のSSH校における成果発表会などで経験を積み、その都度助言を頂きました。また、本校と連携協定を結んでいる山形大学理学部の栗山恭直教授の協力もいただき、研究を深めてきました。
当日は、多くの参加者の方から様々なアドバイスや講評をいただきました。また、参加生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質疑を交わしていました。最後には、質疑で物足りず持論をぶつけて熱く議論する生徒もいました。やはり発表会は、オンラインなどではなく、対面で直接コミュニケーションを図るところに醍醐味があると実感した2日間でした。
参加生徒の感想
まず、研究のレベルの高さを感じた。参加する人たちは全員学校代表というだけあって研究を熱心に取り組んでいる様子がポスターや発表に表れていた。わかりやすく説明するための装置やサンプル、顕微鏡などを持ってきている発表者もいて、発表を見る人にも自分たちの研究に興味を持ってもらおうとする姿勢が感じられ、同世代で真剣に研究と向き合っている人たちがいることをとても嬉しく思い、私も大学で研究する時に頑張ろうと感化された。また、この発表会で1番楽しかった時間は質疑応答の時間である。質問はある程度研究内容を理解した上で生じるものであるため、発表を見る人が私たちの研究の話に耳を傾け理解してくれたことが嬉しかった。そして何より、その対話を通してもう一段階上の研究をともに考えられたのが楽しかった。私の中で研究は区切りがついたと思っていたがまだ余地が残っていたので、もっと時間があればもっと研究したかった。
今回参加したSSH生徒研究発表会は、今まで参加したどの発表会よりも規模が大きくレベルも高いものだった。始まる前は周りの高度な研究や難しい用語に圧倒されてしまったが、予想以上に自分たちのテーマに興味を持ってくださる審査員や他校の方が多く、自信を持って発表することができた。また、自分たちの考察が至らなかった点において、専門としている方や過去に同じような研究をした方と議論することができ、充実した2日間になった。
他校の発表は同い年なのが信じられないくらいレベルが高く、熱意に溢れていて刺激的でした。テーマも多様で身の回りに探究の余地があるものはたくさんあると感じたのと同時に、探究の面白さに気づけました。ポスター発表では意外と多くの方に聞いて頂き、またアドバイスを頂けて嬉しかったです。約一年半一生懸命やってきた成果を出せたと思います。
ポスター発表審査の様子
会場前での記念撮影
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2024年度も、本校において地域の小中学生を対象にした親子実験教室「東桜サイエンスラボ」を企画し、8月2日(金)に以下の4つのコースを実施しました。どの講座も大盛況で、36組の親子の皆様が参加してくださいました。各コースは以下の通りです。なお、コース1については昨年度と同様、高校生自身が講師となり多くの実験講座を計画・実施するという内容で、さらに今年度は中学生も講師となり、1つの講座を開設して実験を実施し、大いに盛り上がりました。
コース1…Touoh Sci.*探究部の高校生が講師となった講座(身近なものでホバークラフトや顕微鏡づくりの他、実験などを実施)
コース2…身近なもので発電しよう(身の回りにある物を用いた簡単な電池、蓄光アクセサリーを作成)
コース3…楽しむ科学 ~信号反応・ペットボトルロケット・入浴剤~*探究部の中学生が講師となった講座(水の色が変わるマジックや、身近なものでロケット・入浴剤を作成)
コース4…DNAを見てみよう(自分の細胞を観察した後、そのDNAを取り出しペンダントを作成)
【参加者の声】
コース1:変な質問にも答えてもらってよかったと思いました。面白かったし、分かりやすくてすごいと思いました。(参加者)
コース2:本日は先生方をはじめ、TAの生徒のみなさんにも優しくご指導いただき、親子共々楽しい時間を過ごすことができました。発電についても学ぶことができ、身近なホッカイロなどのことも知ることができ勉強になりました。アクセサリーもうまくできました。ありがとうございました‼(保護者)
コース3:ペットボトルロケットや入浴ざいを作ったり、信号反応を調べたりして、中学生からの理科が楽しみになりました。(参加者)
コース4:小学生にはやや難しい内容ながらも、自分の細胞やDNAを見ることができたり、新しい言葉触れるとても良い機会になりました。自分の細胞、とてもきれいに写真を撮ることができました‼(保護者)
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2024年7月29日㈪
6時30分過ぎにさくらんぼ東根駅を出発して、酒田港に向かいました。残念ながら風が強いため飛島への定期船「とびしま」が欠航になりました。
酒田港定期船乗り場「欠航」表示の前で
気持ちを切り替えて、欠航時の予定に従って羽黒山に向かいました。手向集落にある羽黒山の入り口から2400段あまりの石段を全員で歩きました。降雨の後で濡れた石段を慎重に踏みしめて歩きました。江戸時代までの寺院の痕跡の随神門と五重塔、石段の刻印や芭蕉の句碑、南谷などを見ながら歩き修行をしました。五重塔は屋根の葺き替え工事中でした。羽黒山の杉並木は「国指定の天然記念物」で杉の木は幹の直径が1m程度、樹齢300~500年で550本余りあります。丁度雨上がりで杉の木から出る「フィトンチッド」を吸い元気に歩き通すことができました。
爺杉の前で
石段を歩く
三神合祭殿前で
山頂にある三神合祭殿は茅葺き屋根の葺き替え工事が終了し、厚さ2.1mほどの重厚な新しい茅葺き屋根の断面と妻の部分の朱色がとてもきれいでした。日差しがなく山裾からの風が心地よい中、持参した昼食を食べました。周辺を探索し多くの社殿が山の中に多数あることの不思議を感じたと思います。
羽黒山の次に立谷沢川沿いの科沢で化石採集をする予定でしたが、7月25日以降の豪雨のため化石産地へ向かう事ができないことが予想されました。そのため、寒河江市上野の寒河江川河岸で化石採集を行いました。始めは弱い雨が降っていましたが、県立博物館の学芸員から発掘の仕方や注意を受けた後、一心不乱に二枚貝の化石を掘り出していました。終了時刻には雨も止み、全員が化石を採集することが出来ました。
化石採集の様子
16時40分にさくらんぼ東根駅に全員無事につきました。飛島に行くことはできませんでしたが、充実したフィールドワークを行う事ができたと思います。
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令和6年7月22日(月)、23日(火)の2日間、また、それぞれ夏休みの時間を使って高校2年次生がSS総合探究Ⅱの一環でフィールドワークを行い、各グループの探究テーマに沿って企業や官公庁などを訪問しました。
校内では7月23日(火)山形県環境エネルギー部主催「環境SDGsワークショップ」を2講座「プラスチック編」と「山形SDGsシミュレーション型」を実施しました。
「プラスチック編」では、化学分野の探究テーマに取り組んでいる複数のグループの生徒に向け、山形大学理学部教授 栗山恭直先生に本校へお越しいただき、SDGsの視点で科学的な課題にアプローチする手法について講演いただきました。講演後は各グループの探究内容に関するご助言をいただき、参加生徒にとって有意義な時間になったようです。
環境SDGsワークショップ栗山恭直教授の講座の様子
「山形SDGsシミュレーション型」では、サステナミューズ代表の佐藤朋子先生に本校にお越しいただき、地域分野を探究テーマに取り組んでいる複数のグループの生徒を対象にして、ワークショップを行いました。参加した生徒たちは、山形版SDGsシミュレーション・カードゲームを通じて、SDGsの視点から地域経済や地域環境を考える有意義な時間になりました。
佐藤朋子先生のワークショップの様子
夏休みが明けると2年次生は10月9日に行われる中間発表会に向けて追実験・調査を行ったり、ポスター発表などの準備をすることになります。今後の2年次生の探究活動での活躍にもご期待ください。
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10月9日(水)12:00~15:30に本校において、高校2年次生が全員で取り組んでいる課題研究の中間発表会を行います。
山形県内外の高校を招いて、対面における合同での研究成果発表会を行います。
発表で参加、または見学(生徒・教員)を希望する場合には、下の要項をご覧いただきお申込みください。なお、保護者の見学は実施しておりませんのでご了承ください。
R6 中間発表会のお知らせ
R6 参加申込書
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
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地域フィールドワーク1日目の7月22日(月)に、本校の卒業生である山形大学大学院 理工学研究科 理学専攻 博士前期課程1年 村田桃香先輩から、ご自分が行っている研究内容や研究生活、山形大学理学部の生物系研究室での具体的な研究内容について、ご講演いただきました。生物系の探究活動を行っている生徒16名(うち女子が10名)が参加し、和やかな雰囲気で講演が行われ、多くの質問も出ました。その後、それぞれの課題研究について村田先輩からアドバイスをいただき、多くのことを学びとることができ、今後の探究活動の方向性を得た重要な機会となりました。
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7月22日に,日本電子(株)技術顧問,(公社)日本顕微鏡学会公益事業企画推進委員の広瀬治子 先生をお招きして,本校1年次を対象に国際理解講演会を実施しました。
広瀬治子 先生は,帝人(株)に入社された後,バイオミメティクス研究会運営委員や,日本顕微鏡学会 常務理事などを歴任され,2022年に帝人(株)を退職後,JEOL(日本電子株式会社)技術顧問として活躍されています。今回の講演では「我々の生活の中で知らないうちに利用している電子顕微鏡の話」というテーマで,日本が世界に誇る科学技術である電子顕微鏡について,電子顕微鏡で撮影した画像もお示しいただきながら,新たな技術がどのように生み出され,どのように社会を変えていくのか,お話しいただきました。
講演を聞いた生徒からは,以下のような感想が寄せられました。
「日本の顕微鏡のレベルが高いということは知っていたけれど,世界で一位の分野だったということは驚きだった。電子顕微鏡は,実験のときしか使われるイメージがなかったけれど,「はやぶさ」が持ち帰った石の観察など,たくさんのことに使われていることを知った。」
「講演を通して,電子顕微鏡は意外と身近であることを知りました。カラーコンタクトの危険性がわかるなど,電子顕微鏡は,生活に役立つ素晴らしい発明品だと知ることができました。」
「虫や動物のからだの構造などから人間の生活に役立つものを創造するバイオミメティクスについて少しは知っていたのですが,ここまで自分たちの身の回りの役に立っていたなんて驚きです。自分の知らない世界をもっと探してみたいと思いました。」
「研究者が生物の細かい特徴を調べ,それを新しいもの,面白いものに活かしているところに興味がわきました。ミナミハコフグが車のデザインに活かされているとは驚きであり,デザインは芸術系の人だけでなく,理系の研究者もかかわって作り上げられていると知ることができました。」
広瀬治子 先生,貴重な講演を本当にありがとうございました。
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