11月17(土)に山形県教育委員会主催の「郷土yamagataふるさと探究コンテスト」の発表会が、東根市のさくらんぼタントクルセンターにおいて開催されました。この発表会は、自分たちが生活する地域を題材にして、調査や研究を行った活動を発表するもので、一次審査を勝ち抜いた学校(小学校3校、中学校2校、高校6校)による最終プレゼンが行なわれました。本校からは高校2年次の佐藤幸香さんがSS総合探究Ⅱで年間を通して探究している「村山市における産後ケアの課題とは」についてまとめ、堂々と発表を行いました。本校としてこの大会に応募するのは初めてでしたが、結果は優秀賞を獲得しました。次年度も、佐藤さんに続く研究がどんどん出ることを期待します。
佐藤幸香さんの発表(補助は奥山彩花さん) 質疑応答の様子
2018-11-20T09:04:06+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
11月9日の17時半から、アカデミックツアーから帰ってきた1年次生を対象に、ネット中継による標記の講座を実施しました。90名を超す参加者が「言葉の理解を科学する:心理言語学的アプローチ」と題した東京大学教養学部教授の広瀬友紀先生の講座を拝聴しました。ネット配信でも質問ができ、本校生徒も質問をさせて頂きました。音声知覚の不思議について、生徒は興味を持って拝聴できました。
【生徒の感想から】
私たちは日々の生活の中で、言葉を理解するために無意識のうちにいろいろな方法を使って理解しているということを改めて実感しました。中でも、アクセントを聞き取ることで、1つの単語なのか、複合語なのかなどを推測しているということに納得できました。広瀬教授が「国語の勉強をしているときに、勉強しなくても使えるのに、なぜ勉強するのだろう」と感じておられたことは、私も感じていました。日々の生活の中で、自分なりに調べ、普段の生活を面白くしていこうと思いました。(1年 H. K.さん)
子供のころから段々と慣れて身につけていく過程の中で、頭の中に組み立てられているものを科学で実証するという行為が、1つの研究分野として確立しているのは魅力的だと思いました。他の言語でも多種多様なメカニズムが存在するということなので、日本語以外のものも知りたいと思いました。(1年 M.S.さん)
私は言語を理解するには単語を並べれば意志を正しく相手に伝えられると思っていましたが、母語によって理解の仕方が違うと知って驚きました。会話中、無意識に相手の次に言う言葉を予測しているんだとわかり、これはとても重要なことなのではないかと思いました。というのも、これを意識することでもっと意思疎通を正確にできるのではないかと思ったからです。(1年 H.S.さん)
2018-12-18T16:44:24+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
11月2日開催の後期2回目の東京大学金曜講座は、「きれい? かわいい? 思想史から考える」と題した、東京大学 教養学部准教授の森元庸介先生の講座を40名が聴講しました。「joli」というフランス語(とりあえず「きれい」と「かわいい」のあいだぐらい)を例に、新しい感じ方が登場してきたかも、という歴史的なモメントのひとつを眺めてみるというアプローチの講座は、本校生に改めて知ることになったことも多かったようです。
【参加者の感想】
今まで私は「きれい」「かわいい」というと、顔や体のことだと考えていた。しかし、18世紀のフランスの小説家ラクロは、『きれいな女』で、きれいな女とは、表面的なきれいさではなく、何度も恋愛にチャレンジするような大胆さのことを言っている。「きれい」と「美しい」も、今では同じもののように感じられるが、18世紀のフランスでは、きれいといったら小さくて細いという意味も込められていて、若くて体の細い女性には「きれい」、年配で体の大きい女性には「美しい」という言葉を主に使っていたことを知った。今と昔だけでなく、国と国の間にも「きれい」の意味に違いがあることを知り、様々な言葉をグローバルな視野でとらえていきたい、と思った。(1年R.U.君)
18世紀のフランスの芸術から「きれい(joli)」という捉え方が生まれ、そこから今使用している「きれい」に変わっていったというのは、驚きでした。この頃のフランスの「きれい」とは、子供らしい魅力として使用されており、時代とともに「きれい」のイメージが変化していったのだと思いました。(1年K.M.君)
同じ地球上の人間でも、住んでいる場所によって言葉の感覚が大きく違うのだと知りました。例えばヨーロッパでは、きれいと美しいは全く別のものであるが、ヨーロッパの「きれい」が大人で堂々としているというところは日本と同じ感覚を表したものなのではないか、と思いました。ヨーロッパで「きれい」と言えば少し嫌味っぽく聞こえたり、褒め言葉にならなかったりすると知り、1つ1つの言葉を考えて使う必要性と同時に、普段使う言葉の軽さのようなものを感じました。(1年S.I.さん)
2018-11-07T11:55:19+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
10月21日(土)、第8回科学の甲子園山形県大会が本校を会場に開催され、2年次生の選抜チーム8名と自然科学部チーム8名(2年次生6名、1年次生2名 )が出場しました。開会式では本校Aチームリーダー細矢康平君が選手宣誓を務めました。
競技は筆記競技と2つの実技競技でした。筆記競技は、物理、化学、生物、地学、数学、情報の各分野の問題を6人で協力して解いていくものです。しっかり解けたところ、全く手が出なかったところ様々でしたが、全力で問題に取り組んでいました。実験系実技競技は、3人が実際に実験を行い、問われた内容に答えるものでした。データの取り方を工夫し、課題解決に取り組んでいました。総合系実技競技では、事前に課題が公開され、準備した設計図をもとに、制限時間内に改めて3人で装置を製作し、コンテストに臨みました。コンテストでAチームは順調に点数を獲得できたものの、Bチームは装置が思い通りに動作せず得点を伸ばすことができませんでした。
競技の結果は、筆記競技と総合系実技競技で大きな得点を獲得したAチームが3位入賞を果たすことができました。
各競技を通して、改めて科学に対する考えを膨らませる良い機会になりました。以下に生徒の感想を記載します。
科学の甲子園での総合系実技競技の問題は何度も製作、実験、考察を行い本番で設計図通りに製作できたと思います。事前準備を行った際にある程度構想を練って実際に作る作業を行ったことはとても良かったと思いました。頭でどれだけ考えても作ってみると思ってもいなかったところから新たな問題がわかってくるので作ることが大切だと思いました。また事前に作っておくと問題が発生したときに実際に飛ばしたり、見たりして対策や改善案が考えやすかったです。そのおかげで本番では安定して飛ばすことができ、高得点を得ることができました。
筆記競技では各々が分担した教科に取り組みました。私自身は化学を担当しました。問題を解いた印象としては、やや難しめの内容には注意書きが入っていて、本当に最低限の知識しか必要とせず、難しいと思うことなく落ち着いて問題を読み、想像力を働かせて問題に取り組めば解ける問題だったと思います。知らない情報だったとしても読めば解ける問題でした。
科学の甲子園の感想としては、簡単で分かりやすいものを扱っている感じでも、思考力をフルに活用させて解くようにひねりが加えられている感じでした。落ち着いて読み解くことが大切と感じました。
(Aチームリーダー)
筆記競技において自分が確かに勉強した範囲から問題が出ていたにも関わらず、うまく言語化できない、自分が導いた解に確信が持てない、などの状況に陥り、詰めの甘さ、己の未熟さを再認識させられました。今回の反省を踏まえ、これからの科学の学習をより深いものにしていきたいと思います。
(Bチームリーダー)
2018-10-31T10:08:21+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
10月24日(水)、本校のSSH学校設定科目である高校1年次の「SS健康科学」で、第3回の高大連携講座が開催されました。今回の講師は県立保健医療大学作業療法学科の佐藤寿晃先生で、「認知症の基礎知識とリハビリテーション」についての内容で、高校1年次生184名が聴講しました。
生徒たちは、認知症の中核症状と周辺症状について学び、作業療法の分野での支援の重要性を認識しました。認知症が高齢化率の上昇に伴い増加傾向にあるなかで、山形県の実情や、家族として、地域として支えることの重要性についてのお話があり、生徒たちには自分ができることやかかわり方について考える大変貴重な機会になりました。以下に生徒の感想を記載します。
作業療法士は病院だけではなく、社会のいろいろな場所、場面で活躍していることを知りました。ひとくくりに「リハビリテーション」といっても、その人その人にあったやり方があるということに、なるほどと思いました。また「患者さん(対象者)をいかにやる気にさせるかが大切」という考え方には作業療法のみならず様々なところで生かせると思いました。認知症のことについても、たくさんのことを新たに知ることができました。「認知症の方の行動にも、絶対意味や理由がある」ということが特に印象に残りました。「なんでそんなことをするの」と怒らずに、相手の気持ちを考え、寄り添っていこうと思います。もし記憶がなくなっても、その人自体は変わらないということを大切にしていきたいです。(2組女子)
今日本は世界の中でもかなり高齢化が進んでいるので、これから作業療法がとても大切になってくると感じた。これからは、高齢者1人に対して作業療法士が1人つけるようになるくらいまで増やしていくべきだと思う。そうすることで高齢になっても身体の障害を減らせ、老後の生活を有意義に過ごすことができると感じた。ビデオにもあったように、記憶障害を持って他の人に迷惑をかけてしまったり、火を消し忘れて火事などを起こってしまう場合もある。周囲がそのような人を手助けし、支援できるように、今後自分たちに大きく関わってくる認知症をしっかり理解して生活していきたい。(4組男子)
佐藤先生による講義の様子 最後に質疑応答もありました
2018-10-25T17:59:28+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
10月16日(水)、高校2年次生全員が1年間を通して活動している課題研究の発表会である「未来創造プロジェクト」の中間発表会が開催されました。
この中間発表会を、2月の最終成果発表会に向けて、研究の改善をはかる場と位置づけ、今回は山形大学や県立保健医療大学等の先生方13名を「研究アドバイザー」として委嘱し、研究に対してアドバイスをいただきました。また、他校にも参加を呼びかけ、合同でポスター発表を行う形態をとりました。発表者は2グループに分かれて、各グループごと、1回の持ち時間は9分間(発表4分、質疑応答4分、評価1分)として4回の発表を行いました。
生徒たちは班員で協働しながら分かりやすく伝えようと工夫を行いながら発表をしていました。最初は小さな声だった生徒も、だんだんと慣れてきて、大きな声になっていました。また、質疑応答を体験することで、どのように答えたら分かりやすいのか考え、自分の言葉で答えられるようになった生徒も多くいました。他校生徒と一緒に発表会を開いたことで、生徒たちは刺激を受けながら、互いに質疑応答を行って交流を深めました。
この発表会では、本校の2年次生200名が83グループに分かれて発表したほか、5校から12グループ(32名)が参加していただきました。また、本校の1年次生全員184名が参観しました。来賓や一般参観の方も大勢いらっしゃいました。一緒に発表していただいた参加校の皆さん、研究に助言を寄せていただきました研究アドバイザーの先生方、そして来校された皆様、本当にありがとうございました。
中間発表会のテーマ一覧はこちら
参加校:山形県立山形東高等学校、山形県立村山産業高等学校、山形県立新庄北高等学校、山形県立鶴岡南高等学校、東海大学付属高輪台高等学校(東京都)
研究アドバイザー:山形大学理学部長 玉手英利先生、山形大学理学部教授 栗山恭直先生、山形大学理学部教授 大西彰正先生、山形大学理学部准教授 加々島慎一先生、山形大学理学部准教授 内山敦先生、山形大学人文社会科学部准教授 阿部未央先生、山形大学地域教育文化学部教授 今村哲史先生山形県立保健医療大学看護学科長 遠藤恵子先生、山形県立保健医療大学看護学科教授 後藤順子先生、山形県立保健医療大学看護学科准教授 南雲美代子先生、山形県立保健医療大学看護学科准教授 安保寛明先生、山形県立保健医療大学看護学科講師 高橋直美先生、山形県立博物館研究員 石黒宏治先生
2018-10-19T08:49:29+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
2021-05-20T13:27:55+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
東京大学金曜特別講座(後期全6回)は、本校の日程の関係で4回のみ実施となりますが、その第1回(通算で第6回)が10月5日に行われました。講師は東京大学 教養学部 学際科学科・助教の小豆川 勝見先生で、「放射線をとことん測ってみる ―測定の現場から―」という演題で、放射線をとことん計ってみたらどんなことがわかったのかを伝えてくださいました。少人数ながら、スマートフォンを参加者は使って参加し、講師にアンケート結果や質問が届くという形態で行われ、「とてもいい講義でした」と好評でした。
【参加者の感想】
セシウムはウランの破片でとても大きなエネルギーを発することがわかりました。たった1gで人間は死に至り、プールの水がお湯になるほどとは知りませんでした。テレビで聞くベクレルやシーベルトの意味を初めて理解して、今後は情報を役立てることができそうです。(1年 A.S.さん)
原発事故で飛散した放射性物質の量は手に載るほど少ないことを知り、とても少ないように思えたが、その量を回収するためだけに数兆円もの予算が使用されていると知り、驚いた。今日の講演を聴いて、放射線を安全に使用する技術を持っていない私達がそれを使用していいものなのか、疑問を持った。放射線についてより多くの人に知ってもらい、社会全体で考えなければならない問題だと思った。(1年 A. T.さん)
2021-05-20T13:28:28+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
9月18日(火)、本校のSSH学校設定科目である高校1年次の「SS健康科学」で、第2回の高大連携講座が開催されました。今回の講師は県立保健医療大学理学療法学科の高橋俊章先生で、「保健活動と介護予防」についての内容で、高校1年次生184名が聴講しました。
途中、全員で認知症やがんの予防に効果的な運動を、実際に体験してみて、高齢者や患者さんの身になってさまざまなことを考える場面などもあり、楽しく分かりやすくお話をしていただきました。以下に生徒の感想を記載します。
平均寿命と健康寿命に大きく差があるということについて、改めて考えることができた。この差は生活の質を大きく下げることにつながってしまうことを知った。介護が必要になった要因として主に2つが挙げられるそうだ。1つが生活習慣病によるもので、3割を占める。もうひとつが老年症候群によるもので、これは5割を占めるそうだ。時に老年症候群は誰にでも起こるもので、自覚しにくいらしい。すでに20歳を過ぎたくらいから始まるそうなので、今の私にも十分関係することを知った。進行を遅らせることも可能ということなので、早めに意識して、対策していかなければならないと感じた。私は62歳の祖母と暮らしている。今までは「長生きして欲しい」と思っていたが、今回の講話を聞いて「健康で長生きして欲しい」に変わった。祖母の健康寿命を延伸するために、私は社会環境を良くする事ができると思った。私は祖母と毎日一緒にご飯を食べているが 、これは予防につながると知ったので、これからも続けていこうと思った。(2組女子)
本日の講話で特に印象に残ったのは、「健康とは病気でないとか弱っていないということではなく、身体的にも精神的にも社会的にも充分な状態にあること」という言葉がすごくかっこよくて、確かにそうかもしれないと思った。日本は「日常生活に制限のある期間」が他の国と比べて圧倒的に長いことが分かった。都道府県別でも山形県は真ん中くらいだった。社会保障にも様々な問題が生じており、特に重要となってくることは介護保険料などのお金の面だ。2060年代には社会人1人で高齢者1人を支えなくてはならないという大変な時代が来ると予想されている。介護を受けなくてもすむ期間をできるだけ長くするように、生活習慣病など若いうちから予防や対策をすることが大切ということを教えていただいたので、ぜひ実践していきたい。(6組男子)
2018-09-21T12:31:17+09:00
山形県立 東桜学館 中学校・高等学校
9月3日。今年度第2回の体験型実習講座が本校物理地学実験室にて開催されました。今回の講座では、山形大学理学部教授の門叶冬樹先生にお越しいただき、「放射線について」というテーマで実施していただきました。対象生徒は2年次理系生徒約30名です。
以下に、参加した生徒の感想を掲載します。
放射線を簡単な装置で見れると思わなかったので、驚きました。瞬間的にまっすぐに伸びて、ふわふわ消えていく様子はとても興味深かったです。放射線についての説明もとてもわかりやすくて理解が深まりました。原発事故の影響で、山形大学では放射線量が多いところがあると知り、こんなに遠くまで影響があることに驚き、もっと知りたいと思いました。また、ニホニウムの発見に山形大学も携わったと聞き、自分も大学で、世界に名を挙げられるようなことをしたいと思いました。放射線を身近に、興味深く感じました。
今回の講座では、放射線について学ぶことができました。放射線といえば悪いイメージしかなかったが、レントゲンやジャガイモの芽の処理など、たくさんの技術に使われていて、私達の役に立っていることがわかりました。実験では、いつもは目に見えないはずの放射線を自分の目で見ることができて、とてもいい経験になりました。今回のように自分が悪いものだと勝手にイメージしていただけで、世の中の役に立っているものはあるかもしれないので、知ってみたいと思いました。
門叶先生、アシスタントの方、本日はありがとうございました。
初めに簡単に講座を受け、桐箱を作成する実験をしてくだいました。
校内さまざまな場所で放射線量を測定
2018-09-21T08:51:14+09:00
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