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令和元年度SSH課題研究「未来創造プロジェクト」成果発表会開催のお知らせ

令和2年2月8日(土)にSSH課題研究「未来創造プロジェクト」成果発表会を開催いたします。午前の部は、口頭発表で、西表フィールドワーク参加者、課題研究代表者(中学3年2グループ、高校2年6グループ)がプロジェクターを使いながら活動成果を発表します。午後は高校2年次生徒全員によるポスター発表を行います。同時に中学1~3年生も各教室で発表会を開催しておりますので、御自由にご覧いただけます。どうぞ本校にお越しいただき、御参観いただければ幸いです。

詳しくは以下の添付資料をご覧下さい。御参観の場合はメールまたはFAXでお申込み願います。

R01-SSH課題研究「未来創造」成果発表会のお知らせ

令和元年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会の開催について

標記の発表会について、今年度は下記の通り、本校を会場に開催されますので、お知らせいたします。

第9回東大金曜講座

12月6日(金)の17時半より、本校では今年度最後となる東大教養学部「高校生と大学生のための金曜特別講座」を高校1年次生49名が受講しました。今回は「合同数について」と題し、三枝 洋一先生(東京大学 理学部 数学科・准教授)が講演され、「三辺の長さが有理数であるような直角三角形の面積として表される整数」である合同数を判定する方法や、ある合同数に対応する直角三角形はどのくらいあるのかについて学びました。

【生徒の感想(敬称は男女とも「さん」)】

世界は広いと思った。数学の中の「整数論」だけでも素朴な未解決問題がたくさんある。そう考えると、私たちが知っているのはほんの少しのことで、まだ視野にする入れられていない部分がたくさんあると思う。私は数学の楽しさは”必ず解があること”だと考えていたため、”問題を解く楽しさ”も存在すると感じた。現代数学を発展させていくことは、直接私たちには関係しないかもしれない。しかし、数学者が「わからない」を解決するだけで、現代の私たちに影響するようなものを作ることができた時、数学は今よりもっと価値の高いものになっていくと思った。(T. Y.さん)

「合同数」や「楕円曲線」「タンネルの判定法」などと聞くと、難しそうに感じたが、1つ1つのことは今数学で学習している内容が主となっていて、理解できたものもあったので、今の数学で学習していることをきちんと身につけていれば、大学に入ってからより深く学ぶことができると感じた。普段だったら自分からは知ろうとしない分野なので、こういった機会に新しい世界に触れることができてよかった。(K.A.さん)

第2回英語科Sherpa研修を行いました

株式会社アルクが実施している英語授業改善のための研修であるSherpa事業により、本校では今年度から中学・高校の英語科は東京学芸大学の金谷憲教授をお迎えして研修を行っています。県内初の公立中高一貫として、6年間を見通した、効果的な英語教育を実践していくための研修です。7月に第1回が行われ、授業を金谷教授に参観して頂いたり、検討すべき問題の洗い出しを行いました。2回目の今回は、11月28日の午後から具体的に各学年での課題について検討を行い、29日には共通課題について確認した他、定着を図るための授業方法として、5ラウンドシステムについてもビデオも参考にしつつ研修しました。今後も山形県をリードする英語教育実践校として、研修を日々の授業に活かしていきます。

第2回国際理解講演会

11月26日の高校1年次総合で、第2回の国際理解講演会を行いました。今回は、東北地方ESD支援センターから井上郡康さん、鈴木美紀子さんにお越しいただき、「SDGsとは? 世界の課題を自分事に考える」と題して、SDGsとキリバスの現状についてご講演いただきました。熱心に講演を聴き、質問内容もよく、感想も素晴らしいと講師の先生方からお褒めの言葉を頂戴しましたが、往復7日かかるキリバスの現状に想いを馳せながら、真剣に世界について考える時間となりました。

 

 

 

 

 

 

 

【生徒の感想】

私たちの多くは、今の自分に精一杯で、世界を見られていない人が多いと思う。見ることができない人は、気づいていないだけで、何かきっかけが必要になる。今回私はこのご講演で視野を広く持つ、世界には今起きている現象により困っている人がいるということを学ばせていただいたので、これを誰かに伝えていく義務があるのではないかと思った。地球規模で視野を広げることは、いきなりは難しいかもしれないが、身近な問題に対してさらに視野を広げ、解決に向けたことを主体的に行ったりする意識を持っていきたいと思った。自分の行動が誰かに影響を与えるという責任感を持って行動していきたい。(A.M.さん)

(画像はS.T.さんの感想)

 

 

令和元年度「郷土Yamagataふるさと探究コンテスト」  中学2年 丹野 稜さん 優秀賞!

11月23日(土)山形東高等学校講堂を会場に、山形県教育委員会主催で、小学生・中学生・高校生による地域を素材とする学習や体験活動の成果を発表するコンテストが行われました。本校からは、中学2年で個人探究を行っている丹野稜さんが1次審査を通過し、最終審査に臨みました。『「空き家」を「要る家」に!』のテーマのもと、社会問題にもなっている「空き家」について探究を掘り下げ、「空き家」を木材の資源としてみる発想で、地域創生のビジネスサイクルを考えました。また、思い出の詰まった「家」を手放したくないという心情にも寄り添い、思い出を「スノードーム」に入れ込むユニークな発想も発表しました。

東北六県英語弁論大会 森ありささん(2年次)が3位入賞!

11月15日に仙台で行われた東北六県の高等学校英語弁論大会に、県大会で1位と2位を受賞した深瀬美希さんと森ありささんが出場してきました。森ありささんが3位を受賞し、山形県勢としては久しぶりに入賞することができました。各県から1位と2位だけが出場する大会だけに、非常に高いレベルの英語スピーチの中での受賞でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“Here I Am, Again”

MORI Arisa from Touohgakkan S. H. S.

“Isn’t it unfair for a ‘haafu’ student to participate in an English Speech Contest?”

That’s what I heard myself when I took part in an English Recitation Contest. The moment I heard the voice, all the efforts I had made suddenly turned to dust, and I regretted being there. As you know, ‘haafu’ means biracial and I am one.

My father is a Pakistani who speaks Urdu, the national language of Pakistan, and Japanese. The only language we can communicate in is Japanese. I’ve never been to other countries, not to mention Pakistan. How can it be unfair for me to study English and participate in an English Recitation Contest?

My older sister, on the other hand, has been to Pakistan once, and she told me she had been called ‘a foreigner’ there. Sure enough, we are regarded as “foreign” no matter where we are, and we often wonder who we are. Such identity questions often occur in biracial youth in Japan, and the prejudice hurts us more often than you can imagine. Nevertheless, the attitudes of pure Japanese sometimes confuse me.

Some Japanese are racial purists. For example, Hachimura Rui, Osaka Naomi, and other athletes are mostly admired, but at the same time, it is certain that there are many Japanese people who feel it strange to accept them as Japanese. In fact, many people tweeted they are not Japanese, mainly because they look like foreigners.

On the other hand, other Japanese long for biracial people. This early summer, an advertisement of a kimono shop, Ginza Iseyoshi, was inundated with complaints on the Internet. The poster had a sales copy that read “For those who want to give birth to ‘haafu’ children.” Surprisingly, the copy writer, SHIMIZU Masako, was awarded a new face award for this sales copy by Tokyo Copy Writers Club. The owner of Iseyoshi is also a woman. The two women agreed on the disgusting copy, and the copy writers association awarded it.

This copy insults Japanese parents with biracial children, like my mother, because it implies that they gave birth for their desire to have a biracial child, not as a result of love. This copy insults the parents in Japan who have other cultural backgrounds, like my father, because it implies they can be seduced easily with kimono. This copy insults Japanese women, like you in this hall, because it implies they use Japanese culture to seduce foreign guys. Finally, this copy insults ‘haafu’ in Japan, like me, because it implies we were born by our mothers seducing foreign men with the desire to have a biracial child.

The adoration for international marriage among Japanese people should be looked at with caution. According to a recent survey conducted by the Ministry of Health, Labor and Welfare, the divorce rate of Japanese couples was about 30%, while the one of international marriages was about 60%. This clearly shows how difficult it is to make a happy marriage last regardless of cultural differences.

Now, it is easy for me to understand why my parents had trouble getting married. I’ve heard my grandmother was strongly against the marriage of my parents. It was less common than now for Japanese women to get married to foreign men, especially in rural areas like my hometown. Many people around my parents often shot a skeptical look at my parents. Some people even expressed nasty words to them. All the same, despite the hardships of international marriage, my parents always look happy.   Isn’t it amazing? So I asked her why she could get over her hardship. She just smiled and said, “Because I love him.” Just that! If you love someone, it doesn’t matter where he or she was born.

All of this led me to this stage. The irrational adoration or prejudice of Japanese can bring misery, but true desire to know others and love for others can bring happiness.

Now I don’t care if you think it unfair for me to make a speech here. I have something to say to you and I am here. Listen without prejudice, and look at others without wearing colored glasses.

Thank you for listening.

第8回東大金曜講座

11月15日金曜日の17時半より、高校1年次生の62名が参加して東大金曜講座を視聴しました。今回は東京大学教養学部 教養学科・准教授の郷原 佳以先生が「『作者の死』の歴史性」と題して講義をしてくださいました。フランスの文学者ロラン・バルトが、文学作品の正当な読み方を作者の意図に求めようとする傾向を戒めるために書いた論文「作者の死」がもたらしたテクスト主義について学ぶことができました。

【生徒の感想からの抜粋(敬称は男女共にさん)】

作者の抱えていた事情や意図していることを踏まえて読むことは至極当然だと思っていたため、テクスト論のような考え方は非常に新鮮で衝撃を受けた。また、本来読書における創造者が読者であるならば、私たちが普段している本の読み方は、作者が創造していることからさらに上乗せして創造するのであって、それは確かに真の創造とは言えないかもしれないと感じた。(高校1年次A. S.さん)

「作者の死」についての講話を聴いて大切だと感じたのが、常識を疑うということである。バルトの著した「作者の死」においての命題である「文学作品は作者の来歴や意図、社会的背景といった外存的要因に説明されるべきではない」はその通りだと思った。読書の仕方を今後もう少し工夫したいと思う。(高校1年次A.Oさん)

SS健康科学[SS家庭]【講話④】

演題  『生命科学の目で見る「健康」』


講師 山形県立米沢栄養大学 健康栄養学部 健康栄養学科

教授 髙橋 和昭氏

◆ 日時 令和元年11月8日(金)午後12時30分~14時30分

◆ 会場 山形県立東桜学館中学校・高等学校 中央棟 大講義室

◆ 対象 高等学校1年次生

◆ 概要

生命科学とは、健康・食生活・個性・倫理・基礎研究・環境・脳・医療などの側面から多角的に生命現象のメカニズムを解明することであり、ヒトが人間らしく生きるためには健康の維持が必要で、栄養・運動・休養が重要な要素になる。栄養の面では、健康を維持するために何をどれだけ食べればよいのかを示しているのが「日本の食事摂取基準」であり、2020年改訂版での改定点や健康を阻む要因について学びました。また、老化についてプログラム説(テロメア、長寿遺伝子)とエラー蓄積説(活性酸素と酸化ストレス)について分かり易く具体的な例えを挙げていただきながら、詳しくお話をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ 生徒感想

◇今回の講義で、いわゆる「バランスの良い食事」で健康になるというものの、より深い内容を学ぶことができた。生物で学んだ内容が出てくることもあって、科学と健康というものの結びつきが感じられ、生命科学という分野に興味を持った。特に、食事制限によって、病気になりにくくなるサーチュインの効果が印象的だった。日本では、病気予防が進められているので、今後より注目されていくと考える。また、老化についても、酸化のしくみや、それを防ぐための働き、若年者と高齢者では細胞の中が違っているなど、初めて耳にするものが多かった。老化による病気でも、iPS細胞やゲノム編集を用いて解決できるようになれば、その分長生きできるようになる人もいるだろうが、死を望んでも死ねないという状態も生まれてしまうのかと思う。(1組女子)

◇「生命科学というのは総合的に研究されるものである。」というのは認識していないことだったし、避けられる病気と避けられない老化の両面から健康を考えることはなかったため、新鮮で面白かった。遺伝子が原因の病気といっても、後天的に染色体が変化し影響があるなんて知らず、驚いた。テロメアという人間の寿命に強く結びついているものの存在も知らなかったので、ガンなどが際限なく分裂していくのに、細胞が分裂しなくなっても老化するというのを不思議に思っていたけど納得できた。自然によって調節されて、うまくまわっている生物に人間が手を加えて何も起こらないはずもないと思うが、技術の進歩もすごいなと思った。(1組男子)

◇私は、今日の講義を聞いて、とても勉強になりました。その中でも、印象に残ったことは、摂取カロリーを制限すると健康寿命に効果があるということです。昔から、よく言われている「腹8分目」という言葉があるように、食事などをするときは、常に満腹にする必要はないということを改めて感じました。また、健康の目的を改めて考えさせられました。「人間らしく生きる」ためには「健康」が必要ということを知りました。これからも、人間らしく、そして自分らしく生きていくために、今まで以上に健康に気を使っていきたいと思いました。老化・疾病・遺伝子と細胞再生などといった再生医療はこれから先ももっと技術が発達していってほしいと思いました。iPS細胞やゲノム編集は、その言葉はよく聞きますが、あまり身近ではないと思います。これから再生医療の発達が予想される中、今からそのようなことを理解していく必要があると考えました。(2組女子)

第7回科学の甲子園ジュニア全国大会 山形県予選表彰式・強化研修会

11月4日と10日に山形大学で科学の甲子園ジュニア全国大会山形県強化研修会が行われ、中学校自然科学部を中心に14名が参加してきました。会の冒頭に表彰式が行われ、本校の1・2年生6名が優勝の盾を受け取りました。

研修会では、実験系と総合系の実技研修が行われ、生徒たちは真剣に取り組んでいました。選手は12月に茨城県つくば市で開催される全国大会に向けて、学校でも練習に励んでいます。