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東北六県英語弁論大会 森ありささん(2年次)が3位入賞!

11月15日に仙台で行われた東北六県の高等学校英語弁論大会に、県大会で1位と2位を受賞した深瀬美希さんと森ありささんが出場してきました。森ありささんが3位を受賞し、山形県勢としては久しぶりに入賞することができました。各県から1位と2位だけが出場する大会だけに、非常に高いレベルの英語スピーチの中での受賞でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“Here I Am, Again”

MORI Arisa from Touohgakkan S. H. S.

“Isn’t it unfair for a ‘haafu’ student to participate in an English Speech Contest?”

That’s what I heard myself when I took part in an English Recitation Contest. The moment I heard the voice, all the efforts I had made suddenly turned to dust, and I regretted being there. As you know, ‘haafu’ means biracial and I am one.

My father is a Pakistani who speaks Urdu, the national language of Pakistan, and Japanese. The only language we can communicate in is Japanese. I’ve never been to other countries, not to mention Pakistan. How can it be unfair for me to study English and participate in an English Recitation Contest?

My older sister, on the other hand, has been to Pakistan once, and she told me she had been called ‘a foreigner’ there. Sure enough, we are regarded as “foreign” no matter where we are, and we often wonder who we are. Such identity questions often occur in biracial youth in Japan, and the prejudice hurts us more often than you can imagine. Nevertheless, the attitudes of pure Japanese sometimes confuse me.

Some Japanese are racial purists. For example, Hachimura Rui, Osaka Naomi, and other athletes are mostly admired, but at the same time, it is certain that there are many Japanese people who feel it strange to accept them as Japanese. In fact, many people tweeted they are not Japanese, mainly because they look like foreigners.

On the other hand, other Japanese long for biracial people. This early summer, an advertisement of a kimono shop, Ginza Iseyoshi, was inundated with complaints on the Internet. The poster had a sales copy that read “For those who want to give birth to ‘haafu’ children.” Surprisingly, the copy writer, SHIMIZU Masako, was awarded a new face award for this sales copy by Tokyo Copy Writers Club. The owner of Iseyoshi is also a woman. The two women agreed on the disgusting copy, and the copy writers association awarded it.

This copy insults Japanese parents with biracial children, like my mother, because it implies that they gave birth for their desire to have a biracial child, not as a result of love. This copy insults the parents in Japan who have other cultural backgrounds, like my father, because it implies they can be seduced easily with kimono. This copy insults Japanese women, like you in this hall, because it implies they use Japanese culture to seduce foreign guys. Finally, this copy insults ‘haafu’ in Japan, like me, because it implies we were born by our mothers seducing foreign men with the desire to have a biracial child.

The adoration for international marriage among Japanese people should be looked at with caution. According to a recent survey conducted by the Ministry of Health, Labor and Welfare, the divorce rate of Japanese couples was about 30%, while the one of international marriages was about 60%. This clearly shows how difficult it is to make a happy marriage last regardless of cultural differences.

Now, it is easy for me to understand why my parents had trouble getting married. I’ve heard my grandmother was strongly against the marriage of my parents. It was less common than now for Japanese women to get married to foreign men, especially in rural areas like my hometown. Many people around my parents often shot a skeptical look at my parents. Some people even expressed nasty words to them. All the same, despite the hardships of international marriage, my parents always look happy.   Isn’t it amazing? So I asked her why she could get over her hardship. She just smiled and said, “Because I love him.” Just that! If you love someone, it doesn’t matter where he or she was born.

All of this led me to this stage. The irrational adoration or prejudice of Japanese can bring misery, but true desire to know others and love for others can bring happiness.

Now I don’t care if you think it unfair for me to make a speech here. I have something to say to you and I am here. Listen without prejudice, and look at others without wearing colored glasses.

Thank you for listening.

第8回東大金曜講座

11月15日金曜日の17時半より、高校1年次生の62名が参加して東大金曜講座を視聴しました。今回は東京大学教養学部 教養学科・准教授の郷原 佳以先生が「『作者の死』の歴史性」と題して講義をしてくださいました。フランスの文学者ロラン・バルトが、文学作品の正当な読み方を作者の意図に求めようとする傾向を戒めるために書いた論文「作者の死」がもたらしたテクスト主義について学ぶことができました。

【生徒の感想からの抜粋(敬称は男女共にさん)】

作者の抱えていた事情や意図していることを踏まえて読むことは至極当然だと思っていたため、テクスト論のような考え方は非常に新鮮で衝撃を受けた。また、本来読書における創造者が読者であるならば、私たちが普段している本の読み方は、作者が創造していることからさらに上乗せして創造するのであって、それは確かに真の創造とは言えないかもしれないと感じた。(高校1年次A. S.さん)

「作者の死」についての講話を聴いて大切だと感じたのが、常識を疑うということである。バルトの著した「作者の死」においての命題である「文学作品は作者の来歴や意図、社会的背景といった外存的要因に説明されるべきではない」はその通りだと思った。読書の仕方を今後もう少し工夫したいと思う。(高校1年次A.Oさん)

SS健康科学[SS家庭]【講話④】

演題  『生命科学の目で見る「健康」』


講師 山形県立米沢栄養大学 健康栄養学部 健康栄養学科

教授 髙橋 和昭氏

◆ 日時 令和元年11月8日(金)午後12時30分~14時30分

◆ 会場 山形県立東桜学館中学校・高等学校 中央棟 大講義室

◆ 対象 高等学校1年次生

◆ 概要

生命科学とは、健康・食生活・個性・倫理・基礎研究・環境・脳・医療などの側面から多角的に生命現象のメカニズムを解明することであり、ヒトが人間らしく生きるためには健康の維持が必要で、栄養・運動・休養が重要な要素になる。栄養の面では、健康を維持するために何をどれだけ食べればよいのかを示しているのが「日本の食事摂取基準」であり、2020年改訂版での改定点や健康を阻む要因について学びました。また、老化についてプログラム説(テロメア、長寿遺伝子)とエラー蓄積説(活性酸素と酸化ストレス)について分かり易く具体的な例えを挙げていただきながら、詳しくお話をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ 生徒感想

◇今回の講義で、いわゆる「バランスの良い食事」で健康になるというものの、より深い内容を学ぶことができた。生物で学んだ内容が出てくることもあって、科学と健康というものの結びつきが感じられ、生命科学という分野に興味を持った。特に、食事制限によって、病気になりにくくなるサーチュインの効果が印象的だった。日本では、病気予防が進められているので、今後より注目されていくと考える。また、老化についても、酸化のしくみや、それを防ぐための働き、若年者と高齢者では細胞の中が違っているなど、初めて耳にするものが多かった。老化による病気でも、iPS細胞やゲノム編集を用いて解決できるようになれば、その分長生きできるようになる人もいるだろうが、死を望んでも死ねないという状態も生まれてしまうのかと思う。(1組女子)

◇「生命科学というのは総合的に研究されるものである。」というのは認識していないことだったし、避けられる病気と避けられない老化の両面から健康を考えることはなかったため、新鮮で面白かった。遺伝子が原因の病気といっても、後天的に染色体が変化し影響があるなんて知らず、驚いた。テロメアという人間の寿命に強く結びついているものの存在も知らなかったので、ガンなどが際限なく分裂していくのに、細胞が分裂しなくなっても老化するというのを不思議に思っていたけど納得できた。自然によって調節されて、うまくまわっている生物に人間が手を加えて何も起こらないはずもないと思うが、技術の進歩もすごいなと思った。(1組男子)

◇私は、今日の講義を聞いて、とても勉強になりました。その中でも、印象に残ったことは、摂取カロリーを制限すると健康寿命に効果があるということです。昔から、よく言われている「腹8分目」という言葉があるように、食事などをするときは、常に満腹にする必要はないということを改めて感じました。また、健康の目的を改めて考えさせられました。「人間らしく生きる」ためには「健康」が必要ということを知りました。これからも、人間らしく、そして自分らしく生きていくために、今まで以上に健康に気を使っていきたいと思いました。老化・疾病・遺伝子と細胞再生などといった再生医療はこれから先ももっと技術が発達していってほしいと思いました。iPS細胞やゲノム編集は、その言葉はよく聞きますが、あまり身近ではないと思います。これから再生医療の発達が予想される中、今からそのようなことを理解していく必要があると考えました。(2組女子)

第7回科学の甲子園ジュニア全国大会 山形県予選表彰式・強化研修会

11月4日と10日に山形大学で科学の甲子園ジュニア全国大会山形県強化研修会が行われ、中学校自然科学部を中心に14名が参加してきました。会の冒頭に表彰式が行われ、本校の1・2年生6名が優勝の盾を受け取りました。

研修会では、実験系と総合系の実技研修が行われ、生徒たちは真剣に取り組んでいました。選手は12月に茨城県つくば市で開催される全国大会に向けて、学校でも練習に励んでいます。

第1回ユネスコスクール北海道・東北ブロック大会に参加

11月5日に開催された第1回ユネスコスクール北海道・東北ブロック大会に本校の中学3年生と高校2年生が参加してきました。一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)の講演と実践大賞候補校の発表の後、ポスター発表で高校2年次の加賀咲莉杏さん、児玉 若奈さん、太田 夕暉さん、本間 大翔さん、三浦 晟さん、太田 陸都さんが、中学3年生の怡田 輝さん、尾崎楓華さん、深瀬南奈さん、奥山知佳子さん、菅野佑羽さん、植松千陽さん、冨岡桃佳さん、松浦侑花さんが発表を行いました。それぞれに聴衆の反応も良く、良い発表で、発表後のワークショップでは参加した先生方からたくさんのお褒めの言葉を頂きました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 


有機化学高校生講座2019山形大会(10/26)に参加してきました。

一般財団法人国際有機化学財団主催の『有機化学高校生講座』に高校1、2年次生合わせて12名が参加してきました。

山形県内の高校生合わせて70名以上が参加し、山形大学工学部を会場に開催されました。

次の4名の講師の先生方から、化学、中でも特に有機化学に特化したお話を聴いてきました。

プログラム

1.「これだけは知っておきたい有機化学の基礎」 講師 東京理科大学 教授 井上正之先生

2.「合成化学で機能を創る」 講師 東北大学理学部 教授 滝宮和男先生

3.「化学の目からがんを考える」 講師 大阪大学 教授 深瀬浩一先生

4.「国際周期表年を機に共有したい『一家に1枚周期表』に込めた思い」講師 京都大学 名誉教授 玉尾晧平先生

講師の先生方は、高校生にもわかりやすく話してくださり、生徒の化学への興味関心が深まる内容でした。

以下、参加した生徒の感想です。

・今回の講演を聞き、有機化学についてより深く学ぶことができた。特に印象に残っているのは2番目の講演で有機合成によってスマホの画面や太陽光発電などに応用されていることを知りとても驚いた。自分は山形大学高分子有機材料工学科を目指していて、この講座を通して化学にさらに興味を持ち、これから勉強に力を入れていこうと思った。また、化学によって私たちの生活は支えられていて化学の大切さを知ることができました。今後も普段の生活と化学をたまに結び付けて思い出してみようと思いました。今後もいただいた周期表を折にふれてみていきたいです。(2年)

・今回の講演から「化学」というジャンルでもさまざまな方向があるのだとわかりました。考え方が似ていてもどのようにして活用するのか、また需要によっても大きな違いが生じてくることに驚きました。講演の中での瀧宮先生がおっしゃった世界が求める「化学」のあり方が変化しているという言葉が特に印象に残りました。少し前までは人が最優先の考えが求めるものでしたが、近年は環境や資源への配慮も要求されるものが多くなり、研究者も物事への取り組み方を変えざる得ないため大変だと感じました。また、玉尾先生の講演から化学をより身近に感じるとともにアボガドロ定数のすごさを実感しました。今回のことから化学の興味がより一層湧き将来この道に進みたいと思いました。(2年)

 

 

 

 

 


一般財団法人国際有機化学財団へのリンク(各年度の講座内容についても載っています)

県高校生英語ディベート大会 1位と3位を獲得、全国へ!

11月1日(金)に、青年の家にて第5回山形県高校生英語ディベート大会が行われました。論題は”The Japanese government should limit the weekly maximum average working hours, including overtime, to 48 hours”で、これまでの日本人の働き方と現状の働き方改革に対し、E.U.の基準に合わせるべきか否か、を英語で議論しました。山形東、山形西、山形南をはじめとする県内14校21チームが参戦したトーナメントの結果、東桜学館Aチームが優勝、Bチームが3位になりました。2位の酒田東高校Aチームと共に、12月に群馬県で開催される全国大会に出場します。

第7回東京大学金曜講座

11月1日金曜日の17時半より、中学3年生と高校1、2年次生の30名が参加して東大金曜講座を視聴しました。今回は東京大学教養学部 教養学科・准教授の鶴見太郎先生が「なぜ『ユダヤ人は金持ちだ』と言われるのか」と題して講義をしてくださいました。ユダヤ人がお金持ちというイメージには誇張があるそうで、そのように誇張されるようになった歴史を振り返る、良い学びの機会を頂きました。

【生徒の感想からの抜粋(敬称は男女ともにさん)】

古代ローマ時代、宗教上の理由で利子を取ることに抵抗があるキリスト教徒の代わりに、利子に抵抗のないユダヤ教徒の一部が金融業についてだけなのに、「金に汚い」「道徳より利益を優先する」などと言われるのはひどいと思う。よく宗教の違いで戦争が起こったりするのも、そういう考え方の違いからなのだなと改めて感じた。(高校1年次R. O.さん)

ステレオタイプや偏見というものは、日常生活でも多くあると思った。ラベリング理論のように悪循環が続いてしまうので、自分で確かめて、何を信じるか選択する必要がある。「ユダヤ人は金持ちだ」という考えには、宗教的な背景があることを知り、噂を発する側の意図を意図を考えるのも面白いと思いました。(中学3年 W.T.さん)

 

「未来創造プロジェクト」中間発表会を行いました!

10月16日(水)本校北アリーナにて、令和元年度「未来創造プロジェクト」中間発表会を行いました。

この中間発表会を、2月の最終成果発表会に向けて、研究の改善をはかる場と位置づけ、今回は山形大学や県立保健医療大学等の先生方12名を「研究アドバイザー」として委嘱し、研究に対してアドバイスをいただきました。また、他校にも参加を呼びかけ、合同でポスター発表を行う形態をとりました。発表者は2グループに分かれて、各グループごと、1回の持ち時間は9分間(発表4分、質疑応答4分、評価1分)として4回の発表を行いました。

生徒たちは班員で協働しながら分かりやすく伝えようと工夫を行いながら発表をしていました。最初は小さな声だった生徒も、だんだんと慣れてきて、大きな声になっていました。また、質疑応答を体験することで、どのように答えたら分かりやすいのか考え、自分の言葉で答えられるようになった生徒も多くいました。他校生徒の発表を聞き、生徒たちは刺激を受けながら、互いに質疑応答を行っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この発表会では、本校の2年次生全員が68グループと、探究発展コースとして継続して研究を続けてきた高校3年次生5グループ分が発表したほか、他校からも3校7グループ(19名)に参加していただきました。また、本校の1年次生全員と中学3年生と中学2年生が参観しました。1年次生は、これから始まる課題研究の指針として真剣に観ていました。また中学生は、先輩方の熱意を目の当たりにし、積極的に質問していました。

発表参加校:山形県立鶴岡南高等学校、岩手県立水沢高等学校、東海大学付属高輪台高等学校(東京都)

研究アドバイザー:山形大学理学部教授 栗山恭直先生、山形大学地域教育文化学部教授 津留俊英先生、山形大学地域教育文化学部教授 大友幸子先生、山形大学人文学部准教授 小林正法先生、山形大学学士課程基盤教育機構准教授 飯島隆広先生、山形県立保健医療大学看護学科教授 後藤順子先生、宮城教育大学国際理解教育研究センター教授 市瀬智紀先生、東根市役所総務部・総合政策課課長 石垣有一先生、東根市役所 経済部・ブランド戦略推進課課長 青柳昇先生、山形県立博物館学芸員 須田真由美先生、山形県立博物館研究員 小林透先生、山形県青年の家研修課課長 菅原吉利先生

また、発表会終了後は、今年度初の試みとして、他校参加生徒との生徒交流会を行いました。急遽、見学参加であった新庄東高校の2名も参加してくださいました。自分が手掛けている研究テーマや、普段どんな風に課題研究に取り組んでいるのかなど、限られた時間ではありましたが、参加生徒たちは意欲的に交流を行いました。次は外部での発表会での再会を祈念し、今後の課題研究への意欲を再燃させ、交流会は終了となりました。

一緒に発表していただいた参加校の皆さん、研究に助言を寄せていただきました研究アドバイザーの先生方、そして来校された皆様、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

第6回東大金曜講座

10月18日金曜日の17時半より、高校1年次生23名が参加して東大金曜講座を視聴しました。今回は東京大学 先端科学技術研究センター准教授の谷内江 望先生が「DNAレコーディング生物学」と題して講義をしてくださいました。DNAの役割や構造、改編とその生物内記録といった最先端の生物工学と、今後の生物学の在り方についての刺激的な内容でした。

【生徒の感想からの抜粋(敬称は男女ともにさん)】

今やっている生物基礎を深く学べて面白かった。東大で開発している新しいゲノム編集や細胞のレコーディングについても新たに知ることができた。ただ、生物学の発展のために必要なことだとはわかっているが、正直、生物学のように人工のモデル生物を生み出すというのは罪悪感を覚えた。(N.Y.さん)

生物で学んだDNAの転写や翻訳だけでなく、これまで研究されてきた生物学の問題点や実験の繰り返しをロボットによって自動化するべきなど、様々なことを知ることができた。次の世代に生物学をジャンプアップさせるための挑戦を知ることもできた。(M. S.さん)