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R06 後期第1回 校内東京大学金曜講座開催

10月4日(金),後期第1回目となる東京大学主催「高校生と大学生のための金曜特別講座」の校内視聴を実施しました。今回は「生体をモニタリングする装身型生化学ラボシステム」と題し,高井まどか先生(東京大学 工学部 マテリアル工学科・教授)がご講演くださいました。中学1年生が3名,2年生が2名,3年生が1名(体育祭後も残って参加してくれました),高校1年次12名が参加し,大講義室で視聴しました。

「(無痛針など)このような研究は多くの患者さんのためになると思った。グルコースだけではなく,他のバイオマーカーも測れると,多くの情報を見ることができると思った。私は医師になりたいと考えているので,とても興味深く,ためになるおもしろい講演だった(中学1年生徒)」や「高井先生の実験から課題を次々と見つけ出し,様々な対策を考えるところが強く心に残った(高校1年生徒)」など,ウェアラブル・デバイスの開発を通じ,多くのことを学ぶことができたようです。

次回は10月11日,松井 彰彦先生(東京大学 経済学部 経済学科・教授)の「ゲーム理論がおもしろい」を視聴します。奮ってご参加ください。

SSH通信第22号を発行しました

SS健康科学 高校1年次 講義「認知症の基礎知識とリハビリテーション」を受講しました

高校1年次生が学校設定科目「SS健康科学」の授業の中で、令和6年9月25日、本校大講義室で、講義「認知症の基礎知識とリハビリテーション」を受講しました。

講師は、山形県立保健医療大学作業療法学科長 佐藤寿晃教授です。

講義の内容は、作業療法とは、認知症とは、認知症の症状とは、認知症に対するリハビリテーションについてです。

作業療法の「作業活動」についての写真や、家族が気づく認知症のサインについて、動画を用いて解説していただき、具体的なイメージにつながりました。

佐藤寿晃教授には、9月11日も本校生徒が山形県立保健医療大学体験学習でも大変お世話になりました。お忙しい中、ありがとうございました。

[生徒の感想]

〇認知症はどこか遠い存在、特別な病気であるというイメージがあったので、そうではないと知り驚きました。家族が認知症になった場合、頼れる場所があることや、予防のために運動や食事に気をつかうなど、できることを頭に入れておきたいと思いました。

〇リハビリテーションは、社会復帰・社会参加の手助けをすることで、その中に精神面のリハビリもあると知りました。また、身体の不自由な方へのリハビリで大切なのは、作業療法士などの介護する側が症状を治そうとするのではなく、本人が改善しようというモチベーションを作り出すように支えていくことと知り、大変印象に残りました。

中学3年生が、全国中学生英語ディベート大会で10位に!

9月 16 日 (月),一般社団法人全国高校英語ディベート連盟 (HEnDA:全国高校生英語ディベート大会を主催する団体)の普及委員会が主催する、第14回全国中学生英語ディベート大会がオンラインで行われ、本校の中学校3年生が参加しました。出場を希望した生徒が夏休み前から高校の英語教員の指導のもと練習を重ね、高校ESS部の生徒との練習試合もしながら一生懸命準備してきました。本番では6名の生徒がメンバーとしてResolved: The Japanese government should prohibit retail stores from operating late at night.(日本政府は小売店の深夜営業を禁止すべきである)という論題のもと、ディベートに臨みました。東京大学に100名が合格する学校やディベーター全員が帰国子女といった全国20校の精鋭ぞろい中、4試合中2勝1敗1引き分けで予選10位の成績を収め、健闘しました。また、Excellent Debater Prizeを半田美咲さんが受賞しました。限られた時間の中、仲間と必要な情報を集めたり、議論を重ねたりするなど、切磋琢磨しながら努力した結果が実を結びました。この大会に参加した生徒たちが、学年の英語を牽引する学習リーダーとして、今後も活躍してくれることを期待しています。

中学3年キャンパスツアーに行きました

9月6日、中学3年生は仙台市内の2つの大学にキャンパスツアーに参加しました。

宮城教育大学では「ESDと非認知能力」というテーマで特別授業を受講しました。持続可能な社会の創り手を育む上での教育の重要性についてお話がありました。特に先生のお話の中で印象的だったのは、「非認知能力」についてでした。日頃のテストでは測れないけれども、これからの将来を見据えて重要になる能力について理解を深めることができました。最近の学活で学んでいるストレスマネジメントとも関わりがある話で、強く生徒の印象に残りました。

東北大学金属材料研究所では、3つの講義を受講しました。大きなテーマを「結晶」とし、1番目の講義では「大学における物質・材料科学の研究-結晶成長の研究紹介-」、2番目のワークショップは「石」、3番目の講義では「結晶(Crystal)から準結晶(Quasicrystal)」という3つのテーマで講義をうけました。専門的な内容もありましたが、講義してくださる先生が分かりやすく話をして下さったり、芸術や博物館学の視点から生徒とのやりとりを行ったりと、様々な工夫があり、生徒も熱心に講義を聞いていました。最後は、山形県出身の東北大学工学部4年生の学生さんより、大学生活や学習のアドバイスや質疑応答があり、生徒たちも積極的に質問をしていました。大変実りのある1日となりました。

 

SS健康科学 高校1年次 山形県立保健医療大学体験学習を受講しました

高校1年次が学校設定科目「SS健康科学」の授業で、令和6年9月11日(水曜日)午後、山形県立保健医療大学キャンパスで同校の先生方による、健康や医療に関する講義を受講しました。薬学、看護、理学療法、作業療法の分野から、7講座開設していただき、ひとり2講座を体験しました。

講師とテーマは次の通りです。

蓬田伸一 教授 「薬が『効く』ために必要な条件」

冨樫理恵 助教 「伝える?伝わる?私のキモチ・あなたのキモチ大集合!」

前田のぞみ 助教 「赤ちゃんの力(ちから)」

赤塚清矢 講師 「健康と生活を支える理学療法」

永瀬外希子 講師 「トレーニングの原理・原則から運動について考える」

佐藤寿晃 教授(学科長) 「生活を支える福祉用具~自助具編~」

加藤緩奈 助教 「認知症について 高齢者の暮らしやすい地域とは」

地域が抱える健康・医療の問題について、専門の先生方から大学の講義室で学び、問いを投げかけていただく、貴重な時間となりました。

お忙しい中、温かいお出迎えや、オリエンテーション、分かりやすい講義、お見送りもして頂き、大変お世話になりました。

オリエンテーションでは、本校の卒業生の様子も教えていただき、後輩として大変励みになりました。本当に、ありがとうございました。

(初)第48回全国高等学校総合文化祭 自然科学部門に参加してきました!

令和6年8月3日(土)から5日(月)にかけて、岐阜県大垣市の岐阜協立大学にて行われた「清流の国ぎふ総文2024」に探究部員を含む高校3年生3名が本校では初めて参加し、発表しました。

本校からは、『熱電変換素子の展性・延性加工による熱電能への影響』について研究していたチームが参加しました。生徒たちは、SS総合探究Ⅱのゼミ活動や探究部の活動の中で研究を重ね、昨年12月の山形県探究型学習課題研究発表会において県優秀賞を受賞し、その後も東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会や他のSSH校における成果発表会などで経験を積み、その都度助言を頂き自分たちの研究をブラッシュアップしてきました。

初日から2日目午前は研究発表を行い、講師の先生方から講評をいただきました。また、参加生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質問をしていました。2日目午後の巡検では「岐阜かがみがはら航空宇宙博物館(通称、空宙博そらはく)」に行きました。こちらは本格的な航空と宇宙の展示を兼ね備えた国内唯一の専門博物館で、実機41機、実物大模型15機の計56機が展示されています。展示ブースでは、地元の高校生による丁寧な説明があり、その後紙飛行機作りのワークショップで楽しみました。最終日は、生徒交流会において、学校オープンの班編成の下で、クイズ大会で盛り上がり、交流を深めました。最後に、岐阜協立大学教授の森誠一氏による「”郷土財”としての生物多様性とその保全」という記念講演で幕を閉じました。来年度は、香川県で全国総文祭が開催されます。本校として、再び参加できるよう、今後も研鑽を積んでいきたいと気持ちを新たにした3日間でした。

 

SSH生徒研究発表会に参加してきました!

令和6年8月7日(水)と8日(木)に、兵庫県神戸市の神戸国際展示場にて行われた「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会」に高校3年生3名が参加し発表しました。今年度は国内231校が参加した盛大な発表会となりました。

本校からは、『大根の皮に含まれるCNFのより簡単な抽出・解繊方法の検討』について研究していたチームが参加しました。生徒たちは、校内での発表のみならず、つくばサイエンスエッジ2024発表会や他県のSSH校における成果発表会などで経験を積み、その都度助言を頂きました。また、本校と連携協定を結んでいる山形大学理学部の栗山恭直教授の協力もいただき、研究を深めてきました。

当日は、多くの参加者の方から様々なアドバイスや講評をいただきました。また、参加生徒は、他校の生徒の発表を拝聴する際も、発表者の説明に聞き入り、積極的に質疑を交わしていました。最後には、質疑で物足りず持論をぶつけて熱く議論する生徒もいました。やはり発表会は、オンラインなどではなく、対面で直接コミュニケーションを図るところに醍醐味があると実感した2日間でした。

参加生徒の感想

まず、研究のレベルの高さを感じた。参加する人たちは全員学校代表というだけあって研究を熱心に取り組んでいる様子がポスターや発表に表れていた。わかりやすく説明するための装置やサンプル、顕微鏡などを持ってきている発表者もいて、発表を見る人にも自分たちの研究に興味を持ってもらおうとする姿勢が感じられ、同世代で真剣に研究と向き合っている人たちがいることをとても嬉しく思い、私も大学で研究する時に頑張ろうと感化された。また、この発表会で1番楽しかった時間は質疑応答の時間である。質問はある程度研究内容を理解した上で生じるものであるため、発表を見る人が私たちの研究の話に耳を傾け理解してくれたことが嬉しかった。そして何より、その対話を通してもう一段階上の研究をともに考えられたのが楽しかった。私の中で研究は区切りがついたと思っていたがまだ余地が残っていたので、もっと時間があればもっと研究したかった。

今回参加したSSH生徒研究発表会は、今まで参加したどの発表会よりも規模が大きくレベルも高いものだった。始まる前は周りの高度な研究や難しい用語に圧倒されてしまったが、予想以上に自分たちのテーマに興味を持ってくださる審査員や他校の方が多く、自信を持って発表することができた。また、自分たちの考察が至らなかった点において、専門としている方や過去に同じような研究をした方と議論することができ、充実した2日間になった。

他校の発表は同い年なのが信じられないくらいレベルが高く、熱意に溢れていて刺激的でした。テーマも多様で身の回りに探究の余地があるものはたくさんあると感じたのと同時に、探究の面白さに気づけました。ポスター発表では意外と多くの方に聞いて頂き、またアドバイスを頂けて嬉しかったです。約一年半一生懸命やってきた成果を出せたと思います。

ポスター発表審査の様子

会場前での記念撮影

第7回 東桜サイエンスラボを実施しました!

2024年度も、本校において地域の小中学生を対象にした親子実験教室「東桜サイエンスラボ」を企画し、8月2日(金)に以下の4つのコースを実施しました。どの講座も大盛況で、36組の親子の皆様が参加してくださいました。各コースは以下の通りです。なお、コース1については昨年度と同様、高校生自身が講師となり多くの実験講座を計画・実施するという内容で、さらに今年度は中学生も講師となり、1つの講座を開設して実験を実施し、大いに盛り上がりました。

コース1…Touoh Sci.*探究部の高校生が講師となった講座(身近なものでホバークラフトや顕微鏡づくりの他、実験などを実施)

コース2…身近なもので発電しよう(身の回りにある物を用いた簡単な電池、蓄光アクセサリーを作成)

コース3…楽しむ科学 ~信号反応・ペットボトルロケット・入浴剤~*探究部の中学生が講師となった講座(水の色が変わるマジックや、身近なものでロケット・入浴剤を作成)

コース4…DNAを見てみよう(自分の細胞を観察した後、そのDNAを取り出しペンダントを作成)

【参加者の声】

コース1:変な質問にも答えてもらってよかったと思いました。面白かったし、分かりやすくてすごいと思いました。(参加者)

コース2:本日は先生方をはじめ、TAの生徒のみなさんにも優しくご指導いただき、親子共々楽しい時間を過ごすことができました。発電についても学ぶことができ、身近なホッカイロなどのことも知ることができ勉強になりました。アクセサリーもうまくできました。ありがとうございました‼(保護者)

コース3:ペットボトルロケットや入浴ざいを作ったり、信号反応を調べたりして、中学生からの理科が楽しみになりました。(参加者)

コース4:小学生にはやや難しい内容ながらも、自分の細胞やDNAを見ることができたり、新しい言葉触れるとても良い機会になりました。自分の細胞、とてもきれいに写真を撮ることができました‼(保護者)

2024年 山形・飛島フィールドワークに行ってきました

2024年7月29日㈪

6時30分過ぎにさくらんぼ東根駅を出発して、酒田港に向かいました。残念ながら風が強いため飛島への定期船「とびしま」が欠航になりました。

酒田港定期船乗り場「欠航」表示の前で

気持ちを切り替えて、欠航時の予定に従って羽黒山に向かいました。手向集落にある羽黒山の入り口から2400段あまりの石段を全員で歩きました。降雨の後で濡れた石段を慎重に踏みしめて歩きました。江戸時代までの寺院の痕跡の随神門と五重塔、石段の刻印や芭蕉の句碑、南谷などを見ながら歩き修行をしました。五重塔は屋根の葺き替え工事中でした。羽黒山の杉並木は「国指定の天然記念物」で杉の木は幹の直径が1m程度、樹齢300~500年で550本余りあります。丁度雨上がりで杉の木から出る「フィトンチッド」を吸い元気に歩き通すことができました。

爺杉の前で

石段を歩く

三神合祭殿前で

山頂にある三神合祭殿は茅葺き屋根の葺き替え工事が終了し、厚さ2.1mほどの重厚な新しい茅葺き屋根の断面と妻の部分の朱色がとてもきれいでした。日差しがなく山裾からの風が心地よい中、持参した昼食を食べました。周辺を探索し多くの社殿が山の中に多数あることの不思議を感じたと思います。

羽黒山の次に立谷沢川沿いの科沢で化石採集をする予定でしたが、7月25日以降の豪雨のため化石産地へ向かう事ができないことが予想されました。そのため、寒河江市上野の寒河江川河岸で化石採集を行いました。始めは弱い雨が降っていましたが、県立博物館の学芸員から発掘の仕方や注意を受けた後、一心不乱に二枚貝の化石を掘り出していました。終了時刻には雨も止み、全員が化石を採集することが出来ました。

化石採集の様子

16時40分にさくらんぼ東根駅に全員無事につきました。飛島に行くことはできませんでしたが、充実したフィールドワークを行う事ができたと思います。